冬が深まっていく 。
ソウルでは初雪も降って 、昨日はすにょんくんから 『 雪 ! 』 というメッセージと共に鼻が真っ赤なセルカが送られてきた。
そんな寒い中出勤しても 、心は温かい 。
マフラーを外していると 、きむ課長がこちらへやってきた 。
すにょんくんと付き合うことになった次の日 、
改めて彼の気持ちにお礼をして 、
きちんと断った 。
そして 、恋人が出来たことを報告すると 、課長はただそのことを受け入れてくれた 。
先月 、
同期は宣言通りあっさりと退職していった 。
今日から新入社員くんが異動してくるので 、
その引き継ぎと教育係が私のメインの仕事になる訳だけど …
仕事も恋愛も充実しているように見えて 、
困ったことが1つ 。
課長の一言に、手元の動きを止めた 。
その一瞬で察した課長が 、ため息を1つつく 。
私の仕事が充実している以上に 、彼の仕事はとんでもないスケジュールになっていた 。
カトクでさえたまに返ってくるぐらい 。
昨日はたまたま仕事の合間に時間があったらしく 、やりとりが出来たけれど 。
こくりと頷く 。 課長が少し顔を顰めた 。
言いかけた途端に時計の針が9時を指す 。
定時になってしまったので 、彼は言いかけた言葉をしまって朝礼へと向かった 。
課長の言いたいことはわかる 。けど 、正直これぐらいは予想の範囲内だ 。
元々すにょんくんとはいつ会えるかわからないぐらいだったし 。
これからも 、こんな風に私たちは付き合っていくことを承知の上で 、それでも彼とやっていくことを決めたんだから 。
しっかりしないと 。
書類をまとめて朝礼へと向かう 。
すにょんくん 、おはよう 。
今日もお互い頑張らないとね 。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。