風呂に浸かりながらため息を吐く
一人の女の子が私に話しかけてきた
ポニーテールが揺れる度に髪からいい匂いがして制服からもいい匂いがして
言葉からも本音以外聞き取れなくてとても素直な子
そう言って大きな溜め息を吐く
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「オールマイトの授業はどうしたか?」
「今、思い出したんだけど…君は『べトロ事件』に居た子だよね?それでべトロを倒した」
逃げようしたけど捕まって逃げれない
「『べトロ事件』もだけど君は何でヒーローに?」
そう言ったら「そうなんだ」と言われて次から次へと質問をされて逃げようにも逃げれなくなり
学校に遅刻されそうで後ろに後ずさると誰かにぶつかり後ろを向くと相澤先生が居た
そう言うと相澤先生は私の手を引っ張って雄英の敷地内に私を引きずって行く
私の言葉は取材人によって掻き消された
私達が入ると雄英の扉は閉まって取材人は扉の外で騒ぎ立てる声は扉の中まで聞こえた
そう言ってまた、私を引っ張る
そして、話してくれたのは教室の前だった
教室の中に入ると相澤先生は、私に「さっさと席に座れ」と言ってきたので早足で席に向かう
眠いなぁと欠伸をしながら聞く
ツンツン頭は爆豪って言うんだ
相澤先生の圧が凄い
眠いから、寝てバレるのは嫌だ…
寝るの我慢しないとだけどウトウトしてくる
「「「「「学校っぽいの来たーーー!!!」」」」」
それからは皆、委員長をやりたいだと煩くて眠気が一気に吹っ飛んでやる気が失せた
「静粛にしたまえ!!」
「”多”をけん引する責任重大な仕事だぞ…!「やりたい者」がやれるモノではないだろう!!周囲からの信頼があってこそ務まる政務…!」
堅苦しい…
「民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら…これは投票で決まるべき議案!!!」
「そびえ立ってんじゃねーか!!何故発案した!!!」
もう、寝よう
そうだ、寝れば何も決めなくて済む
そう思い私は静かに目を閉じて頬杖をついて寝た
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!