私の毎日のルーティンはこうだ。毎朝2人を家に迎えに行って仕事場まで送り届ける。
楽屋のセットアップをして待っている間に新しい仕事の交渉。
彼らの撮影後は家まで送り届けるかその後予定がある時は目的地まで連れて行き、用が終わるまで車で待機してその後家に送り届けるという完全監視システム。
永瀬さんは普段から真面目であまり遊びにも行かないが、平野さんには本当に手が焼ける。ほぼ毎日飲みに行っては記憶をなくして大騒ぎ。手なずけなきゃならないこっちは本当に大変だ。
毎日忙しく過ごしていたが、2人の担当になってから早約1年が過ぎようとしていた。
2人とも私にもかなり心を開いてくれていて私のことを「みなやん」(水瀬から)というあだ名で呼ぶようになった。
私はこのあだ名があまり好きではない。だって2人ともバリバリの関西弁で「みなやん」と呼ぶので周囲の人に聞かれていると思うととんでもなく恥ずかしいからだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!