第6話

side S
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2020/08/15 05:34
side S

トイレから戻ったら廉がみなやんに無理にお酒を飲ませていた。
お、みなやん調子ええなー!飲めへんとか嘘やん
あなた
えへへへ
廉〜、お前もうやめとけって〜、みなやんフラフラやんか
大丈夫やってぇ〜
廉もかなり酔っているようで、1時間もすればもうみんな泥酔状態。

みなやんに関しては廉のジャケットをぐるぐる巻きにして枕にしてすでに熟睡。

みなやんがどこに住んでいるかもわからない俺達はみなやんを起こして必死で家がどこか聞いてみても言葉という言葉が出てこない。
いやぁどうする?とりあえず廉、お前今日うちに泊まってけ。みなやんと2人になるわけにもいかんし、3人で泊まろう。
おっけぇっすー
チッ、こいつもかなりの泥酔っぷりだなw

2人でみなやんを支えながらタクシーで俺の家に向かう。

その間みなやんは俺の肩に顔を埋めすぴすぴ言っていて普通ならこんな状況気持ち悪いと思ってしまう俺だけど、なんだか暖かくて心地よく、嫌な気持ちにならなかった。

さっきもそうだ。どうしてみなやんに壁ドンなんかしたのか自分の行動が分からない。

下手したら母親くらいの歳の女に壁ドンなんて、しかもキスしようとしたなんて、頭おかしいだろ俺。


と思いつつも、

さっきハグした時、みなやんの体、あれアラサーの体じゃなかったなー、胸も結構大きいしウエストは程よく締まってた、柔らかさ半端なかったなぁ。なんて妄想が止まらない。


家に着いてみなやんをベッドの上に寝かすと、

廉がすぐさま
俺みなやんの横で寝る〜
と言ってベッドにダイブ。

いや2人はまずいだろと思い俺もみなやんの横に寝転んだ。

廉はすぐに眠りに落ちたようで規則正しい寝息が聞こえてきた。

しばらく寝ているみなやんを見つめていたら


急に「みなやんに触れたい」という衝動に駆られた。

みなやんの頭を撫でて乱れた髪の毛を少し整えたら、みなやんは何かにうなされているようで
あなた
うっ・・・ご・・めん。。私が悪・・かった・・
と言ったかと思った瞬間に一粒の涙が頬を伝うのが見えた。

気づけば俺は彼女の涙を親指で拭って強く抱きしめていた。

泣かない女になるんじゃなかったのかよ、はぁ。。。
と、俺は深いため息をついた。

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