side R
10:00PM
その日、俺は友達とあるレストランにディナーに来ていた。
みなやんに迎えに来て欲しいというメールを送った後、突然友達の1人が悩みの相談をし始めた。
深刻な相談内容だったため、レストランを出るに出れないでいた。
うわぁ、みなやん待たせてるだろうなと思いながら友達の話を聞いていた。
30分後
ようやく相談事から解放された俺はみなやんに電話をかける。
ププププププ、、、、
みなやんは電話に出ない。
おかしいな。。
もう一回かける。それでもやっぱり出ない。
だんだん心配になってきた俺は急いでレストランを出た。
みなやんの車を見つけて、そちらに近づくと、みなやんの姿が見えない。
嫌な予感がした。俺は車に駆け寄る。
すると男がみなやんに覆いかぶさっている。運転席の横まで行くと、男の顔が見えた。
紫耀だ。
俺は運転席を開けてすぐに紫耀をみなやんから引き離した。
俺はみなやんを抱き寄せた。震えているみなやんの背中をさすって落ち着かせる。
俺は少し言葉を詰まらせたが、この際ハッキリさせようと正直に打ち明けた。
ここでみなやんが割って入った。
紫耀も俺もお酒が入っているので結局みなやんが車を運転して、3人でみなやんの家に向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!