第76話

side Y - 秘密の夜 -
386
2020/11/23 13:57
your side

電気を消して、布団に潜り込む。
あなた
ふぅ〜。布団、気持ちいい〜。今日は色々あったなぁ〜。
なんとか2人には納得してもらったけど、でもやっぱり私、最低だったなぁ。内緒で元カレに会いに行くなんて。


そう思いながらも、まだ私の心は揺れていた。


私、どうしたいのかな、、。


心に従う?


それとも、、、、、


そんなことを考えていたその時、



コンコン



誰かがドアをノックしている。
あなた
ん?はーい、誰?
ベッドに潜り込んだまま返事をする。


すると、ドアを開けて部屋に入ってくる人影が見える。


この時点で部屋は真っ暗だし、超がつくほどド近眼の私には人影は見えても顔までは見えない。紫耀か廉かどちらかなのだろうけど。


目を凝らしているとあっという間にベッドに入ってきた。


紫耀だ。
あなた
ちょっっとっ!!紫耀!どうしたの?!
(しっ!!廉に気付かれる!)
紫耀が私の口を塞いで私を見つめる。


私は小さい声で
あなた
(し、、紫耀?急になんで?)
紫耀は答えない。ただただ私を見つめる紫耀の目は不安で揺れていた。


何も言わなくても、痛いほど紫耀の感情が伝わってきて、少しでもその不安を無くしたいと思った私は紫耀を静かに抱きしめる。


紫耀の頭を胸元に抱き寄せ、微かに震えた彼の背中を優しく包み込んだ。


数分後、紫耀の微かな震えも収まり、安心した私は少しうとうとし始めていた。


すると、紫耀がモゾモゾと動き出す。目を閉じて半分眠りに落ちていた私は、てっきり紫耀が自分の部屋に戻るんだと思っていたのだけれど、、、私の予想は裏切られた。



チュッ、、、、チュ、、、



急にキスを落とされた私はびっくりして目を覚ます。




あなた
(ちょっと、、、んん、、、紫耀、、、ダメだよ、、、今日、、、木曜日、、)
(やだ、、、、、)
そのままキスはどんどん深くなっていく。


チュ、、、クチュ、、、クチャ、、、
あなた
(ん、、あん、、、しょ、、しょお、、、、ダメだって、、!)
少し強めに紫耀の胸元を押しても紫耀は動じない。拒む私の腰に手を回し無理やり引き寄せる。
あなた
(や、、、、ダメ、、、本当に、、、)
(俺怒ってんの。あなたがこれ以上余計なこと考えられないようにするから。)
冷たい声でそう言った紫耀は、再び私の唇を塞ぐ。


きっと紫耀には全部見透かされている。揺らいでいる気持ちも、打算的な考えも。


そういうのを全て打ち消すかのように、紫耀は貪るような激しいキスを続ける。


クチャ、、、クチャ、、、クチュ、、、
あなた
んんんっ、、、、、あぁっぁぁ
紫耀のじっとりとした舌の感触に、私の思考回路は今にもパンクしてしまいそうだ。


思わず吐息が漏れる。
あなた
んんんっ、、、
あなた
(今日は、、木曜日、、、だから、、、、、、ダメ、、、、だよ。。)
あなた
(ルール違反、、、、になっちゃう。。)
思考回路がパンクはしそうになっていても、やっぱり廉に申し訳ないという気持ちもあって、ルール違反はしたくなかった。


紫耀はそんな私の気持ちに気付いていないのか、それとも気付いているけど無視しているのか分からないけど、強引に私の下着に手を入れてきた。


私の秘部の割れ目を中指でそっとなぞる。
(ここ、、、すごい、、、。溢れてる、、、。あなただってルール違反、、、もうしちゃってるじゃん。。)
あなた
(あぁぁんっ、、、、そんなこと、、、言わないで、、、)
紫耀の中指が次第に私の奥の方に入ってくる。


これ以上されると我慢することが出来なくなると思い紫耀の指から逃れようと必死で腰を引こうとするが、うまくいかない。


静かな部屋に艶めかしい水音が響き、それが途轍も無く恥ずかしくなった私は声を必死で押さえながら両手で耳を塞いだ。


すると紫耀は耳を塞いでいる私の手を取り、耳元で
(ちゃんと、聞いて。あなたの感じてる音。)
そう囁いて、私の耳たぶを優しく口に含んだかと思えば、私の首筋をねっとりと舐めた。


あまりの快感に気が遠くなり、私の中で完全にたがが外れてしまった。
あなた
(し、紫耀、、、っ。お願い、、、、私の頭の中、、、、紫耀でいっぱいにしてっ)
ただの現実逃避。そんなこと分かってる。

紫耀が不安に思っているように、私自身も、こんなに簡単に揺れてしまう自分の心に不安を覚えていた。

せめて、、今夜だけでも全て忘れて紫耀に溺れたかった。


私の囁きを聞いた紫耀の目つきが変わる。



指の動きは一層力強くなり、私の一番感じるところを執拗に攻め始めた。
(あなた、、全部、、、忘れて、、俺だけ見てて。。)
言葉にならない快感に切なさが溢れ出す。
あなた
あぁぁっんん!!はぁぁ、、、、っ!!
思わず出てしまった声に紫耀が
(あなた、廉には気付かれたくない。俺とお前だけの秘密にしたいから、声、、抑えろ。)
と、キスで私の口を塞ぐ。


左手で私の頭を優しく包み、深くて濡れたキスを続ける。


クチュ、、、、クチャ、、、


唾液の交換をするようなこのキスに心を奪われた私は、必死で紫耀の舌にくらいつく。


それと同時に私の秘部にも刺激を送られ続けていたので、簡単に果ててしまった私。
あなた
(はぁっぁ、はぁぁぁ、)
肩で息をしながら紫耀を見つめる。


もう、、我慢の限界だった。今すぐにでも紫耀に私の中に入ってきてほしくて、紫耀の下腹部を触る。

引き寄せられた私の身体は紫耀の身体に密着していて、まるで2人が1人になったような感覚に陥る。

私は、紫耀の耳元で
あなた
(紫耀、、、早く、、、きて。紫耀ので、、いっぱいにして。)
と囁いた。

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