side S
バン
あなたが出て行った後、俺は媚薬のことがバレたんじゃないかとビクビクしながらもさっきのセックスの余韻に浸り、ソファーに沈み込んでいた。
思わず口元を手で押さえてしまう。
もしこれが本当のセックスだったとしたら、今まで俺がしてきたのは一体何だったんだと愕然とする。
年上とのセックスってこんなに良いのか!?
それとも媚薬のせい?
体の相性が抜群とかそういうのか?
複数の要因がある気がしたが、決定的な理由が見つからない。
いくら考えても答えは出ず、その日はあなたの甘い匂いに包まれながらソファで眠りに落ちた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!