第64話

side Y - キングサイズ -
330
2020/11/23 13:31
your side


ふぅ、、、今日はようやく木曜日。


そう。今日は自分のベッドで寝れる日。


あの2人が勝手に決めた曜日割を文句も言わずに受け入れた私だったが、実際こんなにハードだとは思わなかったのが正直なところ。


若いってすごい、、、、30代の女の人の性欲も
すごいって聞くけど、、、、それにも勝る勢いですごい。


私このままセックス依存症とかにならないよね?!と不安に思う。
お風呂に入って寝る用意をしてベッドに沈みこむ。


あなた
さぁ、今日はぐっすり眠るぞーーーっ
ベッドに入ってから15分足らず。私は早くもうとうとし始めていた。


半分夢を見るような感覚でうとうとしていると、突然誰かに後ろから抱きしめられた。


それと同時に、もう1人は前から私にキスを落とす。
あなた
ちょっと!!!2人とも!!いつの間に忍び込んだの!?
パチ


電気をつけるとそこには残念そうな2人がいた。
あーー、忍び込み作戦失敗!
あなたもう完全に寝てると思ってた〜
あなた
どうした?
んーーー、やっぱりあなたいないと寂しいなと思って
俺あなたの横にいたらぐっすり快眠やねん
今日は何にもしないからさ〜
あなたのベッド俺らのより大きいし、3人で寝るために買ったんやろw?
あなた
違うよー、、なぜって私が海外帰りだから!キングサイズに慣れちゃって今もその名残なだけ!!
あなたのベッド、、、あなたの匂いして落ち着く、、、、。
あなた
もう〜、今日だけだよ〜
とついつい2人を甘やかしてしまう。と、言いつつもなんだか微笑ましい。私は2人を寝かしつけるように頭や肩を撫でてあげる。


2人の満足そうに目を閉じている姿が、とても愛おしい。


なんだかんだ文句を言っていた私もその日はぐっすり眠れたので、3人で寝るのも悪くないなと思った。





2日後


仕事から帰ってきた私は夜ご飯を作る。
時間もないので簡単なものをとパスタにする。
あなた
今日はカルボナーラでいい?
うんうんカルボナーラ大好き〜
俺も俺も〜
あなたの意識高い系イタリア料理やろ〜
あなた
なにそれw?
だってまた色々こだわってるやろ〜
それなw じゃあチーズ何使ってんの?
あなた
え!?カルボナーラに使うチーズは『パルミジャーノ・レッジャーノ・レッドカウ』しかないやろw
やっぱ意識高いw
ベーコンは?
あなた
ベーコンじゃなくて『グアンチャーレ』ね!
ほら、やっぱりww
あなた
もうまた〜2人して〜、カタカナ名、言わせたいだけのやつ〜!美味しいんだから意識高くていいの!
そうやけどww
私の『意識高い』いじりが2人にとっては楽しいみたいでこんな風によく私に長いカタカナ名を言わせたがる。


1人暮らしが長かった私。こんなしょうもない事でもみんなでワイワイ楽しめるなんてなんて幸せなんだと、誰かと暮らす幸福感を実感し始めていた。




夕食後


私がキッチンの片付けをしている間に2人はお風呂に入ったり、歯を磨いたり、寝る支度をしていたようだ。


さて私も寝る準備をしようと思い、歯磨きをしていると、
あなた〜、今日ちょっとお願いあるんやけど、、、、
あなた
何〜?
歯磨き終わったらちょっと俺の部屋来て
あなた
ん?分かった。
歯磨きを終え、廉の部屋に行く。



コンコン
入って〜
ガチャ、、、
あなた
ちょっと、何勝手に持ってきてんの!?
そこには私のCAの制服一式(靴とパンストまでセット)がベッドの上に置かれていた。
へへへ〜、これ着たあなたの姿まだ見てないもん
あなた
えぇ、恥ずかしいよ〜。お風呂も入らなきゃだしやだ。
お願いお願い🙏一生のお願いやから!!今日しか頼めへんからお願い🙏
と上目遣いで頼んでくる。
あなた
ぐ、、、、、そんな可愛い子犬みたいな目で見つめないでください、、、永瀬お兄さんw
、、、、おねがい、、、🙏
あなた
もう〜、その目したら断れないの知ってるくせに、、、。
えへへ。。
廉が満足そうにニンマリする。


あぁ、もう恥ずかしいなぁ、、、。一度自分の部屋に行き一式着替える。


なんだかなぁ、、、。乗り気でないまま廉の部屋に向かおうと自分の部屋から出ると、廊下で紫耀に鉢合わせする。
あなた
Oh my god....
頭を抱える。
えぇ、、あなたどした?めっちゃいいじゃん。似合ってる〜
じろじろ見られる。
あなた
ちょっと、恥ずかしいよっ、勘弁してよもう、、、
あれー?もしかして廉に頼まれたw?
あなた
う、、、うん。。。断りきれなくてね。。。
あいつやるな〜。いや、、かなりいいよ。今すぐ俺の部屋に連れて行きたいくらい、、、
あなた
ちょっと、何言って、、、
その瞬間私は壁際に追いやられ、紫耀に壁ドンをされる。
このまま、、、行かせたく、、ないな、、、
あなた
紫耀っ、、、
紫耀は左手で私の顔に触れてキスを落とす。
あなた
んんっ、、、し、紫耀っ、、、
結構深めのキスをされた私。


少し身体が熱くなったが、共有のスペースでは基本的にこういうエッチな事はしたくないので、顔が離れた瞬間に紫耀の唇に指を置いた。
あなた
紫耀、ここではダメだって〜。また来週ね、、
うーーん
と唸りながら、私の指をぱくっと咥える。
分かってるけどさ、あなたの制服姿見たらそりゃ発情しちゃうでしょ
あなた
もう、、、
今日は寂しく一人で寝るかぁ〜、おやすみ〜
あなた
うん、おやすみね〜
紫耀はとぼとぼ自分の部屋に帰って行った。

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