side R
みなやんと過ごした2週間は本当に幸せだった。
大人な彼女の生活ルーティン全てが俺にはお洒落で洗練されているように見えた。
大学の課題で英語がある時は助けてもらったり、知らない事もいっぱい教えてもらった。何かについて教えてくれている時の彼女は本当に生き生きとしていて、
俺はただただその表情を見たくて、興味がない事にさえ色々質問したりした。
認めたくないけど、俺はみなやんにすっかり心を奪われていた。そしてまだ子供な俺は、早く彼女に追いつきたくて焦るばかりだった。
夜はいつも手を繋いで寝た。彼女が寝ている間にそっと抱きしめると、決まって俺のパジャマをきゅっと掴んで離さなかった。
ここだけの話、俺は何度も彼女に性的興奮を覚えていた。あんな事があった後なのに不謹慎な自分が情けなくて、必死で自分を抑えていた。
でも、最後の夜は少し違った。もう彼女と一緒に眠れないことが悲しくて、寂しくて、、、抑えきれなくなった俺は、熟睡している彼女の唇にそっとキスを落とした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!