第52話

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2022/11/17 10:31
Rinu
残念だったね?
今までのオレとは違うんだなっ…!


ピシッと人差し指を突き出して



ドヤ顔で「甘く見るな!」と決めゼリフを残した
Satomi
この人、大丈夫そう?
(なまえ)
あなた
こんな感じの性格だったっけ…


私の知る限りだと控えめな感じで



ひとりで行動していることが多かった



見た目も性格も会わないうちに



変化していったのだと思う
Rinu
冷たい~っ…!塩対応じゃん、、、
Rinu
オレも…そろそろ傷ついちゃうよ?
(なまえ)
あなた
そんなつもりは…!
Rinu
突き放さなくて…いいじゃん、、、っ

唇を尖らせてプルプルと肩を震わせて



泣きそうな声をもらした



「うぅぅ…」と大粒の涙が膨れ上がってきた
(なまえ)
あなた
ごめんって!そんな気はなくt
Rinu
なーんてね?w

全て演技だったらしく



莉犬くんに駆け寄ると俯いたまま



私の手首を掴んで涙を指でサッと拭った
Satomi
は?全て演技かよ…
Rinu
なんとでも言いなw
彼氏さんの束縛激しいと判断したから
Rinu
絶対に離そうとしないって思ってね

推理するような口調で言うと



「待てって」とさとみくんの腕が伸びる前に



私の手を引っ張って家とは反対方面に向かった
Rinu
一日だけ、借りるよ?
Satomi
許すわけないだろ…?!
Rinu
捕まえれるなら、捕まえてみな~!

煽るようにして笑いながらそう言うと



勢いよく地面を蹴って走り出した



名前を呼んでも耳には入っていないようだった
(なまえ)
あなた
早いって…っ!
Rinu
あの人も早いよ?w
どっかで撒かないとな、、、
Satomi
ふざけんな…マジで、、、っ!

独り言のように住宅街を見渡しながら



隠れる場所を探していた



脚が普段の運動不足のせいで痛い
(なまえ)
あなた
足痛いから休憩したい、、、
Rinu
あと少し我慢してー!
しょうがない…路地裏にでも逃げるか

しばらく走っていると



街中に出て、いい場所を見つけたのか



路地裏を指さして逃げ込むようにして入った
Satomi
あいつら…どこ行った、、、?


はぁはぁ、と肩で息をしながら



路地裏の前でさとみくんは立ち止まって



辺りを見渡している
(なまえ)
あなた
な…何がしたいの?!

人通りの少ない路地裏の奥の曲がり角に隠れていた



聞かずにその場を凌ぐなんて無理に決まっていて



さとみくんは勘が鋭いしバレるに決まっている
Satomi
あなたー、大人しく出てこい
Satomi
ここら辺にいんのは知ってるから


そう言って近づく足音



悪いことをしているわけでもないのに鼓動が早まる



無理だって~…これ以上は、、、、
Rinu
もー…いい子にしてて!
(なまえ)
あなた
いい子にしてr…!?

ドンッと壁に手をついて



私との距離を詰めて怒ったような口調で言うと



最後の「る」を言う前に





強引にキスで口を塞がれてしまった

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