先輩「あっ、そうだ、せっかくだし会いに行ってみる?
ビッチちゃん??」
🐰「駄目ですよ、今一応仕事中です。そんな私情挟んじゃいけません。」
先輩「そーんな硬い事言うなって!見るだけだからすぐ終わるし、ちょうど上の階にいるから
これも仕事の一環だ、もしバレたら仕事中ですってことにすればいい。」
よし!そうと決まったら行くぞ!!
と、先輩に半ば無理やり連れて行かれる。
まあ、仕事の合間に少し見るくらいなら平気だよね。
階段を登っているうち、そんな考え方に変わってきてしまった。
🐰「ていうか、先輩見たことなかったんですか?その人。」
先輩「おう、基本仕事中の他の部とのやりとりは業務内容に関わることでもなけりゃ、
やっちゃ駄目なことになってるからな、」
それじゃ、興味本位で見に行くのは駄目なことなのでは・・・
先輩「そーんな心配すんなって、一目見るだけだよ!」
見たらすぐ帰るから、なんて常套句を背中をバンバン叩きながら言ってくるこの先輩。
この人にあと半日付いていかなきゃと思うと、不安になってくる。
新入社員の教育係くらい、まともなの選べよ、まったく、と、
誰向けか分からないような文句を吐きながら、2つ目の階段を登っていった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!