俺は何を言っても反応しないテヒョ二ヒョンにムカついて、
思い切り顎を引っ張って強引にこちらを向かせる。
🐯「っあっ、」
🐰「何でこっちを見ないんですか?」
🐯「…ヤダっ…」
🐰「何が」
🐯「ジョングガっに、バレんの、ヤダっ、」
意味が分からず、そのままぼうっとしていると、
🐯「うっ、…ひっ…」
俺からの視線に耐えかねたのか、テヒョ二ヒョンは泣き出してしまった。
🐰「あっ、ごめんなさいっ、」
俺はきっと、この人の泣き顔に弱いのだ。
咄嗟に顎を掴んでいた手を反射的に離して、後ろから抱きしめる。
🐯「やだっ、……やだよっ、うっ、」
それでもテヒョ二ヒョンは泣き止まず、俺から離れようと腕の中で藻掻く。
でも、イキまくっていた体では、たとえ脳が動いていようと体がついていかないようで、
動いていないも同然だった。
🐰「ごめんなさいっ、ホント、」
そう言って数分、やっとテヒョ二ヒョンが落ち着いたと思ったら……
🐯「うっ、‥‥…んっ……すぅ……」
🐰「え゛っ、!」
寝てしまった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。