僕は今、あほn(((ゲホゲホ…失礼しました。坂田と一緒に街に向かっている。本当だったら、この森を抜けた所にある山に行って、木の実やキノコを獲ったり、モンスター達と遊んだり、時には悪いモンスター達と戦ったりして遊びたかったけど…。
この人と山に行くのは、危険だと判断したから街に向かっているのです(真顔)まじで、この人一人にしたら、まじで怖い(真顔)何をしでかすか分からないので、夢から覚めるまで、一緒に行動することになりました。
質問してきたにも関わらず、彼は「嫌なら答えなくてもいい」と言った。別に、僕は気にしないのに。変な所で気を遣うなぁ…この人は。
彼の一個下というのには、結構驚いたが(同時にショックも受けた)、彼の言葉に疑問を感じた。
どうやら彼も、私の返しに疑問を持ったような様子だった。彼がまた何か言いかけたその時だった。
突如現れた霧が、僕達を包んだ。まだ距離はあったが、もうすぐで街に着くというところで「今日」が終わってしまった。もう少しだけ遊びたかったのに、「夢」はここまでのようだ。
僕は、彼より数歩歩いたところで立ち止まり、振り返ってこう言った。
霧がさらに濃ゆくなったところで、僕は、彼に背を向け歩き始めた。後ろから、彼の声が聞こえたが、かまわず歩いた。白い霧は、何かを隠すように濁っていた。
彼の透き通った声が、「私」の耳に入ったところで、意識が途絶えた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。