『なにこれ、、』
あなたの家に来たら、血がたれてる?
『何したんだよ、、、』
とりあえず、俺は、あなたがどの部屋にいるか突き止めるため、この血のあとをおった。
『ここで止まってる?』
かたん、、
なんか聞こえる。ちょっと聞いとこ()
「ごめんなさっ、、生きててごめなさいっ!」
ぐちゃ、、
なんかやな音。肉を抉るような、、抉る?
『あなた!』
そこには、血塗れのあなたがいた。
『抉った?』
「なんで、、ここに?」
『何となく来たら、、、』
「ッ、あぁ、、ごめんなさい、ごめんなさい。」
『どうしたの?』
「生きてる価値ないの。ごめんなさい、こんなごみに話しかけさせてごめんなさい、、」
『俺は、あなたに話す用事が俺が勝手につくってるから、、別にあなたが謝るようなことはひとつもないよ?』
「あなたがいいたいのことを察せなくてごめんなさい。」
実はあなたと俺は、一ヶ月間、お互いの事情で会えていなかった。
まあ、俺が一ヶ月のショート留学(?)をしてきたんだけど、、
『俺がいない間に、あってない間に何があった?』
「っ、ごめんなさい。」
『いいから。落ち着こ?俺だよ。』
「はぁっ、はぁっ、、らた?」
『そう。俺だよ。うらただよ。』
『なにがあったの?』
話を聞いたら、俺の取り巻きがあなたのいえまで押し掛けて、殴ったり、切ったり色々したと。
まず、学校にも行けてなかったらしい。
『玄関からのあの血は?』
「切られたときに、、」
『どこを?!』
「ここ。」
あなたが指を指したのは首だった。
『殺しに来てやがる、、』
「怖いよ、、」
『この部屋くらいからよけい、怖いよね?リビングいこ。』
「うん。」
リビングについた、、でも、そこはあなたが安心できるような場所ではなくなってしまっていた。
あなたが好きなCD、あなたと俺の思い出の写真、あなたがおばあちゃんの形見だって大切にしていたブレスレット、あなたの自殺した、親友との最後のおそろいのキーホルダー、全て、壊されていた、、
「うそ、、でしょ?なんで?鍵も閉めてた、玄関の時は玄関から中には一切いれてない、、」
『スマホは?』
「データ消されてる、、うそ、思い出一杯だったのに、、」
「やだ、うそ、うそ、、」
『深呼吸しよ?解決できるやつからして、落ち着かせてこ?まず、スマホはデータバックアップとってある?』
「あっ、、とってある、、」
『じゃあ、スマホは大丈夫だね。よかったね。一つはいい方で解決したよ。』
「うん、でも、、、」
『次はCD。割られてるだけでケースと、歌詞カードは、無事?』
「うん。」
『このCD、パソコンにおとしてる?』
「おとしてない、、」
『売ってる?』
「非売品の特典CD、、これは売ってる、、あれは、、」
非売品か、ネットオークション転売でもないだろうなぁ、、
『ちょっとCDあとにしよ。つぎ、このキーホルダー。直せそう?』
「直せない、、部品が足りない、、ごめんね、、ごめんね、、最期に一緒に買おって泣きながら選んで最後に別れたのに、、最後の思い出なのに、、ごめんね、ごめんね、こんな私のせいで最後の思い出、、壊れちゃった、、」
こればかりはもう、時間に頼るしかない。
「おばあちゃんの形見、、、あっ、ビーズ全部ある、、」
『よかったじゃん!直せるよ!』
「うん、、、」
『俺との思い出の写真は、、これからもっと増える。大丈夫。』
「ほんと?」
『うん。』
「んふふ。よかったぁ、、」
『つぎは、俺の仕事だな。寝てて。寝てないでしょ?』
「ここでいい?」
『うん』
俺は、あいつら、あの取り巻きどもを警察につき出した。
それから、あなたと俺は、結婚して、平和に暮らした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。