よそ行きの服を着せられ、化粧も薄くだがされた。
車が発車する。
とは思ったが、運転しているのは父であり
下手なことを言ってキレられて事故ったり、
無理やり降ろされても嫌なので黙ることにした。
行き先も告げられず、数十分もの間車に揺られ続けた。
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連れてこられたのは綺麗な料亭だった。
言われるがままに中に入ると個室に案内された。
そこには1人の青年と、その両親らしき人がいた。
父がそう謝ると青年は軽く笑いながらこういった。
年下に頭を下げている父を見るのは初めてだった
「結婚」という突如出てきた言葉に私は困惑した。
呆然としている間に話が勝手に進んでいく。
そんな会話を聞いていて思い出した。
父が働いている会社のグループの名前…
ということは、この人は社長。
父が敬語を使い、母がひたすら相手を褒めているのも
うなずける。
そして、内容から察するに私は社長の息子である
蓮という人と結婚させられるようだった。
自分が昇進したいがために、娘を使うとは…
私にだって好きな人はいる。
それに、今婚約させられたら
東大を受けることも出来なくなるかもしれない。
(切るところ変で すみません!)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。