第2話

数年後の時は今に
2,483
2020/07/16 08:09
斉藤壮馬視点

朝、六時半
俺は最近この時間に起きるようにしている
本当なら時間帯的にまだ寝ていてもいいのだが、ある日を境にこの時間帯に起きるようになった
そしてある部屋に向かったのだった

ガチャ
斉藤壮馬
斉藤壮馬
あなた?
しかしあなたは、ベッドにいなかった
あたりを見渡すと机に横になったままの
寝顔がそこにあった…
斉藤壮馬
斉藤壮馬
あなた…また机に突っ伏してる
勉強するのはいいのだが…さすがにしすぎといわんばかりのあなたの日常

少し休憩くらいすればいいのに

あなたは、クマをほんのり作った顔で気持ちよさそうに眠っていた
斉藤壮馬
斉藤壮馬
あなた朝だよ
あなた
あなた
スー…
いつものことながらなかなか起きない
斉藤壮馬
斉藤壮馬
あなた~!
俺は体をゆすり起こした
あなた
あなた
う~ん…あれ?お兄ちゃん?
斉藤壮馬
斉藤壮馬
あ…やっと起きた…おはようあなた
あなた
あなた
おはよ~
あなたは眠そうにあくびをしつつも言葉を返した
斉藤壮馬
斉藤壮馬
早く顔洗ってきなよ。それと朝食で来てるから
あなた
あなた
分かった…
あなたはそういうと洗面台へ向かった

俺はちょうどコーヒーが沸いたので自分のとあなたの分二つのマグカップを取り、すすいだ


あなたが俺の家に来てからはや一か月がたとうとしていた

あなたは、東京の高校に合格し、通うのに近いからといい、

俺の家に住むようになった

あなたと俺は義兄妹で、俺が当時中学2年の時に

父が保護してきた子供だった

あなたの家系はあまりに育児放棄が多く

暴行や暴力の類を両親ともどもに受けていたと聞いた

父と母両方が教師の俺にとっては

父の起こした行為は健全だとみて間違いないだろう

こうして俺は実の妹二人のほかに義の妹ができたのだ
あなた
あなた
お兄ちゃん?
斉藤壮馬
斉藤壮馬
あ、ごめんボーとしてた。さ、早く朝食食べて、コーヒーもここ置いとくから
あなた
あなた
ありがとう…いただきま~す(´~`)モグモグ
あなた自身、最初は戸惑っていた

知らない人の家に来て、今日から家族だといわれ

それを日常と化すのはとても難しい

ましてや小さな赤子だ

なれることには時間がかかる
あなた
あなた
美味しい…
斉藤壮馬
斉藤壮馬
それはどうも
あなた
あなた
お兄ちゃんは食べないの?
斉藤壮馬
斉藤壮馬
え?ああ、後で食べるよ
あなた
あなた
ふ~ん…
まあ、今では天真爛漫な性格となってしまってはいるが…

俺と同じく小説やアニメなどの類が好きという

趣味嗜好はほかの妹と変わりなく一緒だ

だから、今でもこう会話することができると思いたい

そして数分がたつとあなたは朝食を食べ終わり

学校へ行く支度をしていた

そして俺はその間に朝食を済ませる

これがいつものルーティーンだ
あなた
あなた
お兄ちゃん行ってきま~す
斉藤壮馬
斉藤壮馬
行ってらっしゃい。ああ、今日遅くなるから冷蔵庫のに入ってるもの温めて食べて
あなた
あなた
分かった
そういうと妹は玄関のドアを閉めて学校へと向かった
斉藤壮馬
斉藤壮馬
俺もそろそろ現場行く準備するか…

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