駿佑『今日はありがとう』
謙杜『おう!じゃあまた明日』
駿佑『うん、また明日』
そう言って手を振った。
謙杜は唯麻ちゃんと帰っていった。
駿佑『これからは二人の時間』
あなた『そうだね』
駿佑『行きたい所があるんや』
そう言って道枝くんは私の手を握った。
あなた『…ここ…』
駿佑『懐かしいやろ?』
来た場所はあの海だった。
すると道枝くんは私の前で跪いた。
駿佑『…これからも、俺といてくれますか?』
あなた『…っ!』
駿佑『…どう、かな?』
そう言って道枝くんは一輪の薔薇を。
駿佑『知ってる?薔薇一輪の花言葉』
あなた『…知らない』
すると道枝くんは笑って立ち上がった。
そのまま私を見る。
駿佑『“あなたしかいない”』
あなた『…』
駿佑『そして“一目惚れ”』
あなた『…え?』
駿佑『知ってた?実は俺、初めてあなた見たときから惹かれてたんや』
そう言って優しく笑った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。