あなた『可愛い!』
謙杜『ええやん』
私達が向かった場所は百均。
可愛い風船を見ていた。
退院祝い、絶対成功させる。
謙杜『…よかった』
あなた『ん?』
謙杜『やっと笑顔になった』
そう言って私のほっぺをつまんだ。
私は首を傾げる。
謙杜『…かわい』
あなた『なによ(笑)変なの(笑)』
謙杜『…ごめんごめん(笑)』
私は風船を見る。
さっきの謙杜、なんか上手く笑えていなかった気が。
あなた『…謙杜、どうしたの?』
謙杜『…え?』
あなた『なんか、元気なさそう』
謙杜『…いや!気のせい!』
そう言って笑って手をグッとする。
分かってる。
幼なじみ舐めちゃだめだよ。
今のは、悲しい顔だって。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。