あなた『…ちょっと(笑)』
駿佑『んー?』
ケーキも食べ終わり、私は食器を洗っていた。
すると後ろから温もりが。
あなた『洗いにくいよ』
駿佑『俺が洗うわ』
そう言って抱きしめたまま食器を洗い始めた。
手長いからな(笑)
私は道枝くんの腕を掴んだ。
あなた『だーめ』
駿佑『…じゃあ構ってや』
あなた『分かったよ』
そう言って手を洗い、私は道枝くんの首に手を回した。
ーーー
謙杜『…イチャイチャしてんなー』
唯麻『…あなたちゃんのこと好きなの?』
謙杜『え?まぁ…まだ諦めきれんかな』
唯麻『…』
謙杜『でも、諦めるよ!…あんな幸せそうやもんな』
唯麻『…じゃあさ』
謙杜『ん?』
唯麻『私を好きになってみない?』
謙杜『…え?』
唯麻『…今の冗談だよ!』
謙杜『冗談でもそんなん言われたら意識してしまうやろ…』
唯麻『…本当は…冗談じゃない』
謙杜『…』
唯麻『私、長尾くんを好きになっちゃったの』
謙杜『…分かった、時間ちょうだい』
唯麻『うん、いくらでも待つよ』
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。