駿佑『おはよ』
あなた『…ねぇ、本当に大丈夫なの?』
朝、道枝くんがいつも会う場所に立っていた。
もう既に周りには女子達が集まっていた。
ヒソヒソ話している。
駿佑『大丈夫』
あなた『…』
絶対学校着いたらやばいやつだよね。
私は恐れながら学校へ向かった。
謙杜『おはよ…え』
あなた『おはよう』
駿佑『…ども』
道枝くんが教室に入ると皆道枝くんを見た。
女子『ねぇ!来てるんだけど!』
女子『やばいやばい、緊張する/////』
女子『やっぱり噂通りね』
教室の前の廊下は女子でいっぱいだった。
道枝くんはそんな女子達を無視して私の方を見た。
駿佑『思ったよりしんどいかも』
あなた『…帰る?』
駿佑『美川さんは?』
あなた『帰らないけど…』
すると道枝くんは廊下をちらっと見る。
女子達の声はもっと大きくなった。
駿佑『帰らん』
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!