第13話

*第十三話*いじめなんて……
403
2020/06/01 09:35
あなたは教室の前に立っていた。
自分でも分かっている、
この教室と廊下の境界線を越えたら始まってしまう、、、、
























絶対にあってはならないこと。














いじめが。




あなた目線
あなた

(………)

ガラガラガラ
ゆっくりと教室の扉を開く。
あなた

おはよぅ…(ボソ)

今にも消えてしまいそうな声で呟くように言葉を発する。
クラスメイト
あなたさん、おはよー!
挨拶を返してくれる人だって何人かは、いた。
昨日の”出来事”を知らない人は。
けれど、それもすぐになくなることだろう。
あなた

ありがとう。(o^∀^o)

喋れる人がいるのはまだマシな方だろう。
クラスメイト
クラスメイト
あ~いじめっこが来た~
あなた

(………)

クラスメイト
クラスメイト
クスクスクス
教室の外にはなーくん、るぅとくんが立っている。
なーくんがるぅとくんに説明してくれたんだろう。
二人とも心配そうに、私のことを見ている。






私は席に着く。


こんなのすぐ分かる。
いじめ、、、机に落書きこんなの普通なことだろう。
案の定。
机には”暴言“、“落書き“たくさんの嫌がらせ。
あなた

ッ、

私はすぐさま鞄からデジタルカメラを取り出す。




カシャッ
机の写真をとる。
あなた

(無様w)

クラスメイト
クラスメイト
コソッあいつなにしてんのw!?
クラスメイト
クラスメイト
笑えるw
私にはいくつもの“怒り”がたまっていく。
あぁ、そうだ。
こうして私へのいじめが広がっていくんだろう。
ガラガラ
教室から出る。
あなた

うっ、、、

私は廊下を走りながら泣いた。
なーくん
なーくん
あなたちゃん?!
るぅとくん
るぅとくん
あなたさん!?
途中、唯一私を信じてくれている
“なーくん” “るぅとくん”が居た。
あなた

グスッグスッ

あなた

なんでだよっ、ほんとに、何で…

屋上のベンチに座る。
あなた

はぁ…
いじめの特徴。
仲のいい人がどんどん自分から離れていく。か

あなた

ほんとにその通りだよ…

泣きながら、スマホを見る。
そこにはみんなで行った、カラオケ、イ〇ンその他色々の写真があった。
あなた

これ、、

元の涙に上書きされるように、大粒の涙が重なっていく。
スマホは大粒の涙で濡れていた。
あなた

あぁ、そうだ、みんなの、
楽しかった、


まだ、全然日が経ってないのに

ガチャ
屋上の扉が開く。
あなた

誰ッ!?

莉犬くん
莉犬くん
えっ、
ころんくん
ころんくん
うわぁなんだよ
ジェルくん
ジェルくん
さとみくん
さとみくん
、、
そこには事実を話していない、四人の姿があった。
さとみくんが近づいてくる。
あなた

来ないでっ、!

あなた

どうせ、私は私は…

さとみくん
さとみくん
ねぇあのさぁ、
さとみくん
さとみくん
なんで泣いてんの。
あなた

お前らには関係ない。グスッ

さとみくん
さとみくん
あっそう。
さとみくん
さとみくん
昨日の事…
あなた

いいからっ!!

あなた

あんた達が思うように思ってていいよっ

莉犬くん
莉犬くん
ッ…
ころんくん
ころんくん
ジェルくん
ジェルくん
本当に昨日のあなたがやったん?
ジェルくんは優しく聞いてくる。
あなた

ふっ、知らねぇよ

ジェルくんがあんなに優しい声で聞いてくるのに、私はあんなに冷たい態度をとってしまう自分が情けない。
ころんくんが近づく。
ガシッ
胸ぐらをころんくんに捕まれる。
あなた

ッなんだよ

シャツを掴んでる手が強まる。
あなた

んっ、

ころんくん
ころんくん
あなたがやったの?
あなた

だーかーら知らないっていってんじゃん

ころんくん
ころんくん
知らないもなにもないだろ!?
ころんくん
ころんくん
あそこに居たのは三人、
お前とクラスメイトだけなんだ。
お前が知ってるはずだろ!?
あなた

信じなかったじゃん。

あなた

最初にカッターキャーって言ったの私は。

あなた

それを信じなかった、お前らが悪い。

莉犬くん
莉犬くん
あなた

なーくんとるぅとくんは信じてくれたよ、
ちゃんと

ころんくん
ころんくん
ころんくんがシャツを掴んでる手を緩める。
あなた

ほらね。
言ったじゃん。

スッ
あなたはスマホを取り出し、ある動画を見せる。
あなた

はぁ、まあ見せたげる。

動画再生終了
莉犬くん
莉犬くん
ごめん、ごめんね、、
ころんくん
ころんくん
ごめんボソ
さとみくん
さとみくん
疑って、、、ごめん、
ジェルくん
ジェルくん
ごめんな、
あなた

ふっ、大丈夫。許すかどうかは私が決めるから。

あなた

じゃあね、

教室の前
るぅとくん
るぅとくん
あなたさん!
あなた

あっ、るぅとくん!

なーくん
なーくん
どうしたの?
あなた

あの四人も本当の事情を教えた。

なーくん
なーくん
信じて…くれたの?
あなた

うん、「ごめんね」「ごめんね」ばっか言ってた。

るぅとくん
るぅとくん
そうですか…
あなた

大丈夫だよっ!
私は、「いじめ嫌がらせ取り締まり委員会」
なんだから!!

内心泣きたい。
皆が、皆が、私を信じてくれたのに。
私はなんであんな態度を……
本当に情けない。
涙をこらえて、なーくん、るぅとくんとは
話している。
なーくん
なーくん
大丈夫??
少し間が空いてしまっていたようだ。
私は笑顔で返事を返す。
あなた

うん!大丈夫、ありがとう!(*´▽`*)

少しひきつった笑顔になってしまっただろう。
けれど、
私は、
私の見方をしてくれる人がいる限り、泣かない。泣きたくない。
あなた

…………じ、じゃあ教室戻るね、(ブルブル)

るぅとくん
るぅとくん
あっ、あなたさん!
あなた

んー?どうしたの?

るぅとくん
るぅとくん
無理…しないでね……
なーくん
なーくん
俺達が居るからね?
なんて頼もしいんだろう。この二人は。
泣かないって思ってるのに泣いてしまいそうだよ。
あなた

ありがとう!

ガラガラ
ここから始まっていくんだ。
本当の戦いが。





私には見方がいるんだ。
大丈夫。大丈夫。














































~続く~
すとぷり
すとぷり
おつぷりー!

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