ピンポーン…
あなたの部屋に鳴り響くインターホン。
鍵盤を叩く手を止めて玄関に向かう。
カチャッ…と少しだけ開けた扉。
強引にこじあけられると、伸びた手が細い腰をさらう。
何が起きたのか。
誰なのかを理解する前に奪われていた唇。
そのまま壁に押し付けられると、足の間に割って入る膝。
細腕を掴まれれば身動きが出来なかった。
フワッと漂うコロンの匂い。
近すぎる整った顔。
大きな手が頬を撫でると首にかかった。
肌で感じた。
臣が怒っていると。
口調が変わる。
逸らせない視線。
拘束を解くと腕を掴んで引っ張る。
家の中に上がり込むとバスルームへ直行した。
服のまま浴室に押し込んで蛇口を一気にひねる。
一瞬でずぶぬれになったあなた。
上着を投げ捨てて少しも躊躇わず自分も浴室に入る。
小さな頭をグッと引き寄せて落とす、荒っぽいキス。
スカートのホックを外して床に落とせば、大きな手を下着に滑り込ませた。
ゴツッとした指でナカを刺激されて膝が震える。
ビクン…と身体が反応すると臣の身体にもたれた。
身体中の力が抜けたあなたを、壁際から逃がさない。
残った服を脱がせて首筋から胸元のへ唇を這わす。
チクッとした痛み。
赤く浮かび上がるのは、所有物の証。
嘘かホントかなんて…
この際関係ない…
片足を持ち上げられると、問答無用で奥までねじ込まれた。
身体が繋がったまま、壁に手をついて鼻先が触れる距離に顔を寄せる。
トロンとしたあなたの顔。
耳元に唇を寄せると
壱馬に心揺らすなんて…
許さない…
お前は…
俺だけを見てればいい…
俺だけを…
欲しがればいいんだよ…
そう囁いて腰を揺らす。
ちゃんと与えてあげてるだろ…?
お前が満足するまで…
何度でも…
お前は…
俺のもんなんだから…
あなたが立てなくなっても、壁に押し付けたまま何度も繰り返す律動。
降り注ぐシャワーの下では、いつまでも甘い喘ぎが響いていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。