オリヴィエ:
〔ん?なんだ、アストルフォか。〕
〔何故そのように石にへばりついている?〕
※現在、男湯は石造りの露天風呂でございます
アストルフォ:
〈おっ…オリヴィエっ…!?あ、あぁ…あ〜えっと…き、筋トレを!お風呂に入りながらやったら結構鍛えられるんじゃないかなぁ〜なんて!〉
オリヴィエ:
〔? そうか〕
〔風呂に入りながら筋トレなんて聞いたことないけどな〕
……あっぶなかったぁぁぁ………
オリヴィエさんが露天風呂に足を踏み入れる前に、危機一髪アストルフォが隠してくれた
で、でもどうしよう……オリヴィエさんが出ないと女湯に行けない…
アストルフォ:
〔あっ…そ、そういえば……!ローランが何か問題を起こしたーって話をどこかで聞いたような気がします!はい!〕
〔オリヴィエが向かったほうがいいと思いますよ!〕
オリヴィエ:
〔いや、今は仕事じゃないから行かなi…〕
アストルフォ:
【行け】
【ボク、こう見えて結構傷ついたんですよ?今日】
【色々、ボクが理不尽で可哀想な目にあって泣きたいんです】
【昔からの付き合いでボクのお兄さんみたいなオリヴィエなら…分かってくれますよね?(圧】
オリヴィエ:
〔(何かを察知)〕
〔わかった。お前も一人涙を流すことがあるのだな年相応に悩め。そしてオレはローランのところに向かうとしよう。〕
〔この温泉には誰一人として近寄らないように手回しするので安心しろ〕
アストルフォ:
〔ありがとうございます〕
オリヴィエさんが行ってから数秒後、アストルフォは私から…というか石から体を離す
アストルフォ:
〔………はぁ…オリヴィエは空気が読める男なので助かります…〕
あなた:
〔……アストルフォって本当に上から目線だよね〕
まあ、前よりもマシになっているけれど…
アストルフォ:
〔うるさいですね。ボクはこういう性格なんです〕
〔第一、庇ってあげたボクに感謝とか、ないんですか?〕
あなた:
〔あ、ありがとうございます…〕
〔じゃあ、マジで女湯に行くね〕
と、アストルフォに告げて出口へと足を向けた時、ハプニングは起こった
────ハラ…────
あなた&アストルフォ:
〈………っ!〉
私が体に巻いていたタオルが落ちて、私は糸一つ纏わぬ姿になってしまった
あなた:
〔あ……〕
体を隠そうと思ったとき、瞬時にアストルフォが後ろを向いた
アストルフォ:
〈みっ…見てないですから!!///〉
見てなかったらまずそんな反応しないでしょ…
アストルフォは耳まで真っ赤になって、顔を手で覆っている
あなた:
〔そんな乙女みたいな反応しないでよ…〕
タオルをもう一度、しっかり体に巻いてアストルフォに声をかけようとする
でも、私の中で最近眠っていた悪戯心が騒ぎ出した
今、うなじなんかにキスしたらどんな反応するのかな………
気づいたときにはアストルフォに手を伸ばしていた
あなた:
〔アストルフォ……〕
───ぴと…───
アストルフォを後ろから抱きしめて耳元で囁くと、予想通りの反応が返ってきた。
アストルフォ:
〔ひぁっ……!///〕
〔え、あ…ちょっ…!何してんですか…!?//〕
あなた:
〔んーん。……ただ…くっつきたくなっただけ♡〕
アストルフォ:
〔ッッッッ///!!〕
〔あなたっ…離し……//〕
──ちゅ…──
アストルフォ:
〈!!!?!??////〉
アストルフォのうなじにキスをすると、これまた予想通りの反応をされる
……かわいい…//
アストルフォ:
〔やっ…やめてッッ//君、いっつもそんなことしないじゃん!〕
〔てか、なんで早く女湯行かないの!!?//〕
あなた:
〔かわいい♡〕
〔大好きだよアストルフォ〕
アストルフォ:
〈いやいやいや!?〉
〈返答になってないんだけど!!///〉
あなた:
〔照れ屋さんなの?ふふっ…//〕
アストルフォ:
〔や、やめれ、、、///いつものあなたじゃない…〕
〔勿論好きだけど……!〕
あなた:
〔ちゅーしてあげる♡んーっ〕
アストルフォ:
〔いやぁぁぁっ!!その格好で!そんなことされたら困る!!!ダメ!!///〕
必死に抵抗していたアストルフォはとうとう叫んで逃げていった。
あなた:
〔あははっ!おっもしろかったぁ〜〕
〔じゃあ私も出よっと〕
お風呂セットを持って温泉から出る
あなた:
〔……あれ?なんか忘れてるような…〕
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ドミニク:
〔あなたちゃん遅いねぇ…〕
ジャンヌ:
〔男湯から聞こえてきた悲鳴もぱったり止みましたね〕
〔何だったんでしょう…〕
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。