第9話

お泊り
733
2019/08/12 14:05
田沼の家に行きました。
大きくて立派な寺でした。
大仏やお数珠、松の木のかもありました。
その中でも綺麗だったのが、障子に池が映る現象だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
棗悠希
棗悠希
わぁ!広いねぇ
田沼要
そうか?
棗悠希
棗悠希
うん!
うちって和風なやつの
木造2階建てなんだ!
だから、余計に広く感じちゃうよ
夏目貴志
夏目貴志
俺の家も棗と同じだな
多軌透
うちは…………んー、わかんないや
夏目貴志
夏目貴志
俺は多斬の家も十分広いと思うけどな
棗悠希
棗悠希
へぇ、凄いねぇ
早速、家の中へといった先。
棗悠希
棗悠希
綺麗……
夏目貴志
夏目貴志
綺麗だろ
田沼要
おっ、悠希もはっきり見えるのか?
俺にはうっすら見えるくらいなんだ
多軌透
私、全然見えななぁ……
いいなぁ、夏目くん達
夏目貴志
夏目貴志
…………………
棗悠希
棗悠希
どしたの夏目?
二人は少し前の廊下を歩いている。
今から、カレーを作るのだ。
夏目貴志
夏目貴志
俺は見えて嫌なことばかりだったけど、
こう、多斬みたいな人も
いるんだなと思うと、
どうして俺だけに見えるんだろうって
思うんだよ。
……………変かな、俺
棗悠希
棗悠希
そうだね、私も思うことはあるよ?
生涯一、心に残って消えないものが
私にしか見えなくて、
でも他の人には見えなくて………。
そう思うと、夏目の考え方は
間違ってなんかないと思うの
夏目貴志
夏目貴志
そっか………
多軌透
夏目くん!悠希ちゃん!
準備できたから手伝って!
田沼要
サボるなよー!ほらっ、来いよ
棗悠希
棗悠希
うん!
夏目貴志
夏目貴志
ああ
その後、食卓に並んで食べたカレーはとても美味しかった。
一人で食べることが多いので、新鮮味が出て、懐かしい感じがした。
田沼要
もうこんな時間か………
良かったら、うちに泊まってくか?
明日休みだし、ちょうどいいだろ
多軌透
賛成!私、お泊まり始めてなの……
あっ!親に連絡してくるね
夏目貴志
夏目貴志
そそっかしいな、多斬は
棗はどうする?
棗悠希
棗悠希
んー、泊まる!
電話しなくても、連絡入れなくても、あの人達は気にしないから意味はない。
それに今日は、家に一人でいる予定だったし
ちょうど良かった。
棗悠希
棗悠希
お泊りは初めてなんだ、私
夏目貴志
夏目貴志
そうなのか?
俺は何回か泊まったことがあるけどな
多軌透
他の人の家ってなにかし、
新しく感じるんだよねぇ。
不思議なことに
棗悠希
棗悠希
思う!
夏目貴志
夏目貴志
そうか?
私は親戚を転々としていたが、どの家も自分には似合わず、不釣り合いなものだと感じた。
新しく、不純なもの。
田沼要
俺は思わないけどな
お茶を入れに行ってくれた田沼が帰ってきた。
棗悠希
棗悠希
それは住み慣れてるからだよ
夏目貴志
夏目貴志
棗もそうじゃないないのか?
棗悠希
棗悠希
んー、まぁ。そうだけど…
今の親戚の家は、3ヶ月くらい住まわせてもらっているが家にいる時間は少ないのだ。
だいたい、妖怪達と遊んでることが多い。
棗悠希
棗悠希
私はトモダチと遊んでる時間の
ほうが長かった気がするし………
夏目貴志
夏目貴志
棗は、どんな生活をしているだよ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
楽しくて、笑顔になって、胸が暖かくなる。
お泊りはとても楽しかったです。
カレーも美味しかったです。
それと、新しい友達ができました。
私は幸せ者です。

プリ小説オーディオドラマ