第3話

懸想
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2020/06/19 08:09
今日は復習テスト。
私の学校はまあまあな進学校であるため春休みそれなりに勉強していないとできないほどの難易度だった。
勉強はできる方だけど嫌いな私はちょっとやばいと思いながら最後の科目のテストが回収される。
テストは3科目だけだったため午前中で放課だった。
教室で結菜とお昼ご飯を食べて部活へ行こうとした。
すると教室に入ってきた担任に結菜が呼ばれ、

「先に行ってて」と言われた私は1人で部活へ行き練習の準備をする。
私は部活の時間がいちばん好きだ。

それは何故かと言うと…
「あなた今日早いね」
あなた「瑠姫先輩!おつかれさまです」
そう、大好きな瑠姫先輩に会えるから。
サッカー部部長の白岩瑠姫先輩。

かっこいいし頭もいいし県選抜に選ばれるほどの実力をもつ瑠姫先輩。

しかも親しみやすくて私みたいな普通の人間にも優しく話しかけてくれる。
そんな瑠姫先輩に私はずっと片想いをしている。
先輩方はあと数ヶ月で引退してしまう。

だから引退する前にこの想いを伝えようかな。
…なんて勇気は私にはない。
関係が悪くなるのが怖いっていうのもあるけど、最大の理由は他にある。

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