第46話

妹に贅沢させんのが兄ちゃんの役目
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2020/01/25 03:30
《街にて》《あなたside》
あなた
ここが…街!こんなにキラキラした人を見るのは初めてです!
人々の賑わう声、活気に満ち溢れた雰囲気、店頭に並ぶきれいな着物、甘味処から漂う甘い香り…
一瞬この世界の鬼なんてとうにいないのではという考えすら頭をよぎる。
不死川実弥
この中で1番キラキラしてんのはお前だけどなァ((笑
あなた
あ、わ、私としたことが1人ではしゃいでしまい…お恥ずかしいです…
不死川実弥
いいんじゃねェか?たまにはよォ。
あなた
あ、ありがとうございます(*´`)
不死川実弥
さて、あなたの服を選ぶかァ。
あなた
動きやすい服がいいですかね…
不死川実弥
となれば、普通の着物よりは袴だろうな。
不死川実弥
仕立て屋に行くか!
あなた
はい!!
《仕立て屋にて》
仕立て屋のおばさん
いらっしゃい!
不死川実弥
こいつに合う袴を1着。色とかはこいつの希望に沿って決めろ。
仕立て屋のおばさん
はいよ!
仕立て屋のおばさん
さあさ、お嬢ちゃん奥へおいで
あなた
は、はい!!
仕立て屋のおばさん
じゃあ採寸しようかね〜、巻尺はどこにしまったんだったかしら…
仕立て屋のおばさん
あぁ、あったあった!
あなた
服を…仕立ててもらうの初めてでなんだか緊張します((笑
仕立て屋のおばさん
あらそうなの!まあそんなに緊張しなくて大丈夫だからねぇ!
あなた
はい!
仕立て屋のおばさん
お嬢ちゃん名前は?
あなた
私は、東雲あなたと申します!
仕立て屋のおばさん
東雲!めずらしい名前だねぇ、
あの一緒に来た男性は、婚約者か何かかい?
あなた
と、とととんでもありません!実弥は、兄です!
仕立て屋のおばさん
そうだったのかい!優しそうなお兄ちゃん持って、あなたちゃんは幸せかい?
あなた
そう…ですね。私の人生の中で1番幸せなことは、実弥に会えたことですから(*´`)
仕立て屋のおばさん
それが何よりだよ。お兄ちゃんのこと大事にしてやんな。
あなた
はい!!
仕立て屋のおばさん
じゃあ、色と柄の希望を聞こうかね
あなた
私の髪の色が紺色なので…紺地に牡丹と梅柄の振袖、袴は黒がいいです!
仕立て屋のおばさん
じゃあその色で仕立てるわね!
あなた
あの…ちなみに代金の方いくらになりますか…?
仕立て屋のおばさん
そうだねぇ…うちは足袋やら草履やら着付けに必要なものは全部そろえてお渡しするから4萬円くらいかね。
あなた
よ、4萬円…
不死川実弥
4萬か。もっと高いもんだと思ってたから安い方だ。
あなた
さ、実弥!こんな大金私が自分で出します!!
不死川実弥
いいや、ここは譲らねェ。妹に贅沢させんのが兄ちゃんの役目だろォ?
あなた
実弥…このご恩は働いてきっと返します!!
不死川実弥
おう、期待してる。

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