結局まふ君の家で一夜を過ごしてしまった。
制服どこだ………。
そう思い、ベッドの横に視線を落とすと、
綺麗に畳んである制服が目に入った。
きっと、覚えてないだけ。
そう自分に言い聞かせて、制服に着替えて
リビングへと行く。
眠気と戦いながらパンを受けとる。
?
小さい頃、私そんな事言ったっけ!?
………まふ君、よく覚えてるな~
遅刻だ……。そう思いながら、まふ君の手を引いて走った。
遅刻なのに、まふ君はなんでそんな嬉しそうなの………。
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あのあと、結局遅刻して、
職員室で説教された。
……………!!!
そらるさん?
技術室に入っていくそらるさんが目に入った。
さっきまで一緒にお説教を受けていたまふ君がひょこっと顔を出して聞いてくる。
どうしよう。
そらるさんに声をかけてみようか。
………でも、いきなり家を飛び出した手前、
話しかけるのは勇気がいる………
…私にはそんな勇気、ない。
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放課後
ありがとう。
まふ君。
それだけ言って、私は走り出した。
そらるさん、
どこにいるかな……