第21話

第13話 ゲームオーバー
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2021/08/28 15:07




『とっても嬉しい報告があるからよ』








『おめでとう、あなた。あなたの里親が決まったわ』
そう


私は今日の夜に出荷される
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あなた
分かった。楽しみだよ。
そう言うとママはにっこりと満面偽物の笑みになる
イザベラ
じゃあみんなに報告しに行きましょうか
と言ってママは歩き出す
が、
あなた
待って。
あなた
みんなには言わなくていい。
私はそれを阻止する
もし報告されるとあの優しい親友たちが私を生かそうと計画を変更してしまうかもしれない


私のせいであの計画脱獄を無駄にさせたくない



………私のせいで悲しい顔をさせたくない
イザベラ
どうして?
ママは心配したような顔になる
あなた
急遽決まったことだし
みんな悲しむと思う。
あなた
私はそんなの見て行きたくない。
イザベラ
ふふ、それもそうだわ
あなたは優しいのね
ママは微笑む
あなた
…そうかな
そう私は呑気に返した




その会話を誰が聞いていたのかも知らずに
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エマside


そのときは突然だった


私は突然あなたがいなくなったのでハウス中を探していた




ママの書斎を通ったときだった
『とっても嬉しい報告があるからよ』
ママの声が聞こえたので壁により私は耳を傾ける
『おめでとう、あなた。あなたの里親が決まったわ』
この言葉を聞いた瞬間


私の顔が自分でも分かるくらい青ざめる
エマ
(え、なんで…なんであなたが…)
コツコツと足音が近づく
エマ
(ヤバイ…足音が…)
『待って』
エマ
あなたの声が書斎の部屋に響く
『みんなには言わなくていい。』
エマ
…!!
その言葉を聞いた瞬間エマは足音を立てずに走る
エマ
(どうして?どうしてなのあなた、一緒に出るって言ったじゃん…生きるって言ったじゃん…)
エマの目頭に涙が溜まる
エマ
(ダメ。泣くな!うじうじするな!まずはあなたを救い出すことを考えろ!!)
エマはパチンと頬を叩く
エマ
(まずはレイとノーマンにこのことを言わないと!!)

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_______図書室
バン!
ドアが勢いよく開く


エマ
レイ!ノーマン!!
エマの明らかに青ざめた姿を見て二人は驚く
ノーマン
どうした!
ノーマンもエマがおかしいと思い、焦って聞く
エマ
あなたが…あなたが…
と青ざめたエマをノーマンは一旦落ち着かせようとするがエマは一向に落ち着かない
レイ
あなたに何があった
エマ
あなたが…しゅ、出荷されるって
エマは先程の事の経緯を話す








レイ
は!?
ノーマン
おかしい。急遽だなんて
レイ
それにアイツ…また…
エマ
とにかく!どうにかして助けないと!!
慌てているエマをよそに



ノーマンは冷静に考える
ノーマン
(どうして?前のコニーが出荷されたのはつい最近のことなのに…)
そんな中、静かに扉が開く
あなた
…やっぱり…ここに居たんだ
レイ
エマ
ねぇ!あなた!
あなた
エマはずんずんとあなたの方へ早歩きをする
エマ
ねぇ…どういうこと?あなたが出荷されるって!!
エマは震えた声で言う
あなた
…聞いてたの。
そのままの意味だけど
淡々と答える
エマ
また私たちに隠そうとしたでしょ…
あなた
…隠すつもりはなかった、ただ私のせいで計画に影響が…
エマ
また!あなたはそう言う!
どうして…どうしてそんなに自分のことも考えないの?
エマ
私ヤダ!絶対嫌だ!!
あなたがいなくなるなんて!
ノーマン
僕も嫌だ
絶対全員で脱獄するんだ
あなたを死なせるわけにはいかないんだよ
ノーマンも言う
レイ
…俺も
生きていて欲しい
続けてレイも答えた
あなた
…私はエマ達に生きていて欲しい
だから私のために無駄な計画は立てない方がいい
ごめん。みんな
あなた
だから私を切り捨てて。
そういうとエマ、レイ、ノーマンまで
珍しく感極まって何か言おうとしたが私は遮る
あなた
何を言おうがなんも変わんないよ
エマ
…ッ!!
ノーマン
レイ
エマは悲しそうで

ノーマンは悔しそうで

レイは長い前髪に影を落とした




コンコン
フィル
エマいるー?
フィルがタイミング良く来た
フィル
あ!みんな!
晩御飯だって!早く行こー!!
エマ以外にもいた事に気づいたのかフィルは笑顔でそう言った
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晩御飯も食べ終わり
みんなが寝静まった頃、
私は黒色のまるでお葬式のような
まさにこれから死ににいくような服に着替えて
ママと一緒に玄関へ向かっていた




これでいい。

これがいい。

エマたちが幸せになればそれがもう私の本望だから。
このままで行けばエマ達はきっと脱獄できる
と思いながら
私は楽しかった思い出を思い出していた


そのとき
ぱし    

と効果音がつきそうな勢いで何人かが私の腕を掴む
私が振り向くとそこには顔馴染みのある3人が私の腕を掴んでいた
エマ
お願い…
エマ
行かないで…
その声はなんとも弱々しい声だった
あなた
…ママ
少し時間もらっていい?
イザベラ
…手短にね
と言うとママは先に玄関へ行くと言って先に行ってしまった
あなた
…何
エマ
お願い
今からでも間に合うから…
エマは縋るように私の手を握る
あなた
ぽす
私は見たことの無いほどの弱々しい3人に抱きつく
これでもかってくらい強く

負けるなという気持ちも込めて
少し時間が経って離れる
あなた
…じゃあもう行くから
と私はすぐに3人に背を向け歩いて




少し歩いたところで立ち止まる
あなた
今までありがと
…………頑張って
一切振り向かずにそう言って玄関まで走る


きっと今の私の顔は酷いから


振り向いたらきっと
もっとここで他愛のないことをあなたたちと喋っていたいって思うから


でも大丈夫


絶対に脱獄できる私はそう確信してる

信じてんだよ

だから頑張ってね


絶対に負けるなよ
イザベラ
(残念ね。終わりよエマ ゲームオーバー。)
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私とママで歩く




かつて3人と行った門まで歩く







ギィィと気味の悪い門の音が鳴る
イザベラ
あなたこっちよ
着いてきて
言われた通りママに着いていく
その時だった
ドン
私の首の後ろに衝撃がはしる
あなた
な…に…
私は訳の分からないまま


そのまま意識が途絶えた
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どーもーこめでーす


はいと言うことで


なんとかこの回締めくくれましたー



語彙力皆無です。すみませんでしたなき


つかれつあでございます


✲語彙力が欲しい


じゃ



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