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「…おはよ~…げっ 。」
まず最初に目に飛び込んできたのは自分の目の前にあるテレビだ。
最悪…。
そのテレビには「GENERATIONS、アリーナツアー決定!!」と大きく書いてある。
あ、別に私はGENERATIONSが嫌いなわけじゃないよ?
いや…ただね、百合がうるさいのよ…笑
絶対百合、キャーキャーっ言うもん!!
昨日はどうにかこうにか逃げ切れたけど今日は流石に厳しい気が…。
うん。もう逃げるの諦めよ。
母「ゆな早く準備しないと学校遅れるんじゃない?」
母の言葉にはっと我に返り、時計を見てみる。
現在7時30分。
7時50分にはもう電車が来てしまう。
「え、もうこんな時間!?急がなきゃ!」
このままじゃ遅刻しちゃう!やばい!
急いで準備をして10分後やっと準備を終えることができた。
玄関に行きスリッパから靴に履き替える。
よし、準備完了!
「お母さん、行ってきます!」
母「行ってらっしゃい!」
お母さんに手を振りながら家を出る。
電車が来るまで、あと10分程。
10分もあればなんとか間に合うよね…。
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早歩きで駅に向かい、駅へと到着すると既に電車が来ていた。
その電車に急いで乗り込む。
ギリギリセーフ!
心の中で叫ぶと近くの空いていた席に座ってホッと息をつく。
何故か前の人からの視線を感じるけど…気にしない気にしない!←
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電車に揺られる事約10分。
やっと学校から1番近い駅に到着した。
「はぁ 、 やっと着いたよ~。」
今日は朝遅刻しそうになったからか、ちょっと気分がさがる。
電車から降りて、伸びをすると今度は学校に向かって歩き出す。
なんで学校に朝から行かなくちゃいけないの。
朝くらいもっと寝かせろよぉぉ!
…危ない危ない。心の声が漏れる所でした←
そんなこんなですぐ学校へ到着。
駅から学校まで徒歩1分。
駅から学校までめっちゃ近いんですよね~。
これはありがたい。
百合「あ、あなたー!!今度こそ逃がさないんだからね!」
誰かの声が聞こえると思ったら、私の親友ちゃんではないですか!!
そして後方から百合が走ってくるのが見えた。
「げっ…!」
よし、逃げるz(ガシッ
百合「つーかまえたっ!♡」
うん、終わったわ…。
「…百合おはよ。」
百合「おはよ!ねーねー!今日朝ニュース見た⁉GENERATIONSのアリーナツアー決定したんだって!これは絶対行かないとダメだと私は思うの!でもね私一人じゃ電車とか乗れないし、心細いから一緒に行く人探してるんだよー。それで…」
「百合、一旦ストーップ!」
よくそこまで一息で言えたわ。
肺活量すげぇ…。
私だったらそこら辺転がってるね。笑
まぁそれは置いといて、取り敢えずこのままの流れだと多分私が一緒に行く羽目になる。
何とかしてそれだけは避けたい…!
「私はライブ行きません!」
百合「いや、まだ何も言ってないでしょ!」
「だって絶対一緒に行こ♡とか言うでしょ!」
百合「まぁ、それは間違ってないけどね♡」
「ほぉら、やっぱりそうじゃん!だって私 GENERATIONSのことよく分かんないし!」
百合「それなら心配ご無用!私がみっちり教えたげるから♡…それと、後で新しくできたホルモン屋さん連れて行ってあげる!」
「…新しいホルモン屋⁉なら喜んで!…あっ、、」
百合「やったぁ!あなたありがと!」
くっそ…。ホルモンにつられてしまった。
…でも、しょうがない我慢するしかないか。
ホルモンも食えるんだし!
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数日後
この間言ってたアリーナツアーのチケットが丁度二枚当たってしまったらしい。
今日百合から電話あって、めっちゃ喜んでた。
なんで当たっちゃうんだよぉぉぉ!!
たしかに、ホルモン屋は楽しみだけれども。。
ていうかこれ絶対グッズ買わされるし、バイトで貯めた私のお金たちが…泣
くっそぅ!
よし、今月はめっちゃバイト入れてまた金貯めるか。←
切り替えってとても大事ですからね。ウン。
って事でバイト行ってまいります!
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!