前回!!
(前回のあらすじ)
パチュリーの大規模な図書館でこいしの奇病の治療法を探す事になり、
「お姉ちゃんとして、絶対に救う」と再度決意したさとり。
さとり side
パチュリーさんに案内されて着いたのは、本当に規模の大きい図書館だった。
この病院にこんな場所があったなんて…と、驚きを隠せない。
……と、驚いている場合ではない。
一刻も早くこの沢山の本の中からこいしを救う手掛かりとなり得る本を探さないと__!!
早速目の前の本棚の中にある本に手をかけようとした時、後ろから誰かが走ってきている足音が聞こえてきた。
思わず、振り向いた。

驚いた。まさか私の後ろをつけてきていたなんて。
だけどそこに立っていたのは2人だけじゃなかった。
他にも、患者看護師関係なく沢山の人が図書館へと集結していた。
全員が、こいしを救う為に。
それを見て私は感謝の気持ちでいっぱいになった。
絶対、いつか必ずこの恩は皆に返す。
ああ、きっと大丈夫だ。
ルビーの奇病の治療法も載っていた本があるこの図書館なら、ほぼ確実に治療法は見つかる。
何より皆と、かけがえのない仲間が協力してくれているから大丈夫だ。
私は少しの希望を胸に抱いて、本を手に取った。
キラ side
俺も慌ててさとりを追いかけようとしたが思いとどまった。
俺が皆から託されたのはこいしを救うことだ。
もう沢山の人が図書館へと駆けつけているのなら今更俺が向かう必要なんてない。
もし、図書館にさえ治療法がなかった場合俺が最後の砦となるだろう。
だから、俺はここでなんとしてでも治療法を、こいしを救う方法を考える。
………それに、全員がいなくなったら何かあった時に気づけないしな…
昔だったらきっと心の奥底では悩んでいたに違いない。
「優しさ」さえも演じていた俺が、人を救っていいのかって。
本当は"救いたい"って気持ちも嘘なんじゃないか、
ただ「優しい人」と言う肩書きが欲しくてやっている行いにすぎないのじゃないか………と。
_____だけど今は、絶対に違う。
少なくとも相棒がいる限りは絶対に違う。
俺がこいしを救いたい理由は大切な仲間で、生きていて欲しいから。
それ以上もそれ以下も、ない。
…こいし。
でも、以前より明らかに大量の花びらを吐いている音が聞こえてきた。
聞きたくなかった。苦しそうな声と嗚咽が扉を挟んでいるのに聞こえた。
薔薇が体を蝕むなら、その蝕みを止めてしまえばいい。
それは誰しも簡単に分かる。
でも、どうやって____?
手術か?でも、今までに奇病の手術をして治った奴なんて聞いたことがない。
それにまず手術にこいしの体が持ち堪えられるのかどうかも分からない。
薬?でも、そんな薬いまから開発できるものなのか。果たして今の状態から間に合うのか。
何通りもの可能性を考えたけれど、無理だ。
どれも現実的じゃない。
は…?それって、つまり____












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!