さとみくん取ってくれないんですか…///



ここはニコニコと笑顔を浮かべて"取って"と



アピールすべきだったのか



口元に触れる寸前で止められて気分は



さとみくんの唇に取ってもらうつもりだった

「あなたちゃんにもできるからね？」と



余裕そうな笑みを浮かべていて



段々とさとみくんの表情も穏やかな表情から



険しいものに変わっていっていた

ころんくんに最後のセリフを言い終えるよりも前に



意地になったのか、「ティッシュ取ってきます」と



席を立とうとした私の腕を俯いたまま掴まれた

これは期待していいんですかね…！？///



そう思っていたら何故か掴んだままピタリと動かない



「え…」と煽った当の本人も驚く程に無反応

一呼吸置いてから決意したような目を向けると



そのまま再び私の顔にさとみくんは近づけて



自らの唇でクリームを取ってくれた

「あまっ」と呟いていて



私はドギマギとしていることしか出来なかった



口元に触れた舌の感触が忘れられない

急に目的を忘れたかのようにして



ころんくんは私を見つめながら自問した



一緒に動画を撮りたい、そう言っていたので



邪魔せず帰ろうとすると

ころんくんに伝えて帰ろうとする、



私の隣にさとみくんは立った



「またね～！！」と変わらず元気な調子で



ころんくんは手を振ってくれた

「楽しそうだったしw」私を見て



白い歯を見せながら笑った



一安心する前に、でも…と言いづらそうにもらした

言い宥めるようにしてそう言われたので



「分かりました！」とすぐ敬礼して返した



妬いてるとこ見たかったからなんて言えないけど…

冷静な様子でそう返され



図星だったので思わず何も言い返せなかった



帰る直前「お邪魔しました！」と頭を下げると

"二人きりでまったり過ごしたいしw"