前の話
一覧へ
次の話

第16話

幸せ
84
2019/09/01 15:03
ある日のデート

「ねー大和くん」

「なに?」

「なんか私後ろ髪変な気がする」

…まさか!

予想どおり思いっきりはねていた。

「僕くし持ってきたよ」

「さすが大和くん…!」

最近は伏見さんのフシギな行動を
少し予想できるようになった。

おかげで荷物は増えたけど、役立つと嬉しい。





フシギで、優しくて、愛らしい彼女。
僕を好きだと言ってくれる彼女。
助けてあげたくなる彼女。
料理が下手な彼女。


伏見さんの全てが好きなんだ。
良いところも、ダメなところも受け止めたい。


なんて言ったら、どんな顔をするかな。

「ありがと、大和くん」

「いえいえ、じゃあ行こっか」




そういうと僕らは自然と手を繋いだ。


フシギな伏見さんと、冴えない僕。


こうして一緒に過ごす時間が、すごく幸せなのだ。

プリ小説オーディオドラマ