ある日の休み時間…
「ねぇ大和くん。」
お財布を持った伏見さんが近づいてきた。
…まさか!
「伏見さん、お金忘れたの?」
「違うよー、ところでいちごみるく好き?」
「へっ?」
伏見さんのことを意識してしまってから
"好き"と言う単語が気になって仕方ない…。
「いちごみるく好きですかー?」
「あ、好きです…」
「そっか〜」
そう言うと伏見さんはいなくなった。
何だったんだろう?
廊下に出てぼーっと歩いてみる。
今日は雨が降っていて廊下が滑りやすい。
あとで伏見さんに言っておこう。
また伏見さんのこと考えてるな…。
「大和くん! あっ…」
運の悪いことにそこは階段。
「伏見さんっ!!!」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。