第7話

カルテ2 喘息
766
2021/03/14 07:39
英斗総合病院:呼吸器内科
担当看護師:安田Ns.
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あなたside
(なまえ)
あなた
ゴホッ……ゴホッゴホッ…………はぁ…
母
まだ風邪治ってないの?
(なまえ)
あなた
ん~…そうかも……。
1週間前に風邪をひいて
それからずっと咳が続いている。


でも…これは風邪の咳じゃない。


小さい頃、小児喘息で
しょっちゅう入退院を繰り返していた
私には分かる。


大きくなって発作も起きることがなくなり、
もう喘息は完治したと思ってたのに…。
(なまえ)
あなた
ゴホッ…ゴホッ……ゴホッ……
母
いい加減病院行ったら?
(なまえ)
あなた
大丈夫だよ……っ…ゴホッ……
行ってきます!
お母さんに喘息の咳だってバレたら
強制的に病院に連れて行かれる…。


病院なんて行きたくないから
今日も隠して学校へ行こうと
玄関を開けて外に出た。
(なまえ)
あなた
……!!
ゴホッ……ゴホッゴホッゴホッ…
外の冷たい空気を吸った途端、
気管支が刺激されたのか
咳が止まらなくなる。
(なまえ)
あなた
(……ヤバい…………発作だ…………)
私はすぐに玄関に入り、
念のため鞄の中に入れておいた
吸入薬を取り出すと
急いで薬を吸い込んだ。
(なまえ)
あなた
ゴホッゴホッ………ゴホッ……はぁ……
薬のおかげですぐに発作は治まった。
母
ちょっと!!大丈夫?!
また喘息の発作出たんじゃないの?!
もう隠すことができないと思った私は
素直に頷く。
母
だから早く病院行きなさいって
言ったのに…。
今日は学校休んで病院行きなさい。
いいわね?
(なまえ)
あなた
ゴホッゴホッ……はぁい…………
さすがに軽いとはいえ発作まで起きたら
病院に行かないわけにはいかない…。


こうして私は久しぶりに
英斗総合病院へ向かった。

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