第25話

episode25
999
2018/04/11 12:42
『痛い』





昨日は涼介と電話し終えた後そのままソファで寝たらしく、



ベットと違い硬いソファでの寝ごごちは最悪だった。






寝違えたかのように体の節々が痛い。





私はうめき声にも似たような声を出しむくりとソファから起き上がる。






昨日は何だか懐かしい夢を見ていたような気がする。







あいにくその夢の内容は覚えてないけれど。






昨日の夢を思い出そうと曖昧な記憶を手繰り寄せていると






突然テーブルに置いていた携帯が鳴り出したのだ。





『びっ、びっくりしたー…』





あまりの突然の出来事に驚いて一人声を上げる私。



携帯を手に取りディスプレイを見てみるとそこには最近登録したばかりの名前が載っていた。






『だ、大ちゃん…?』





何だか昨日の件もあるし、思い出しただけでも恥ずかしい行動を



沢山彼に見せた私は今になって気恥ずかしくなり何だか電話に出るのが恥ずかしくなった。





だって、あんな子供みたいに泣いてるところ一部始終見られてたんだもの。




ああ、恥ずかしい。





とは言いつつ無視することも出来ないので恐る恐る携帯を耳に当てた。



『も、もしもし』


「あ、あなたちゃん?」




俺だけど、昨日ぶりー。



なんてやけに明るいテンションで話してくる大ちゃん。





昨日のシリアスな雰囲気をひとかけらも感じさせない大ちゃんはある意味さすがだなと思った。

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