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藍side
体育館に戻る気にもなれなくて
1人誰もいないベンチに座った
心にぽっかり穴が空いた感じとはこういうことだ
でもどんなに辛くても思いつくのは
あれからどうなったんだろうとか
俺が好きなキラキラの笑顔で笑っているのかなとか
あなたは西田さんとなら幸せになれるのかなとか
いつまでたってもあなたのことばかり
高橋(藍)「くっそっ……」
苺谷「藍くん、、」
高橋(藍)「っ、……あ、苺谷さんどうした?(笑)」
苺谷「無理して笑わないでいいよ」
高橋(藍)「え?……」
苺谷「自分を偽って無理して残るのは何も無いから」
高橋(藍)「っ……」
苺谷「……ほんとはさっきまで私藍くんに告白しようとしてたんだ。」
苺谷「けど…私には藍くんを守ることも幸せにすることも出来ない」
高橋(藍)「っごめん」
苺谷「謝らないで!!私藍くんを好きでいれて幸せだった!ありがとう」
高橋(藍)「……こちらこそありがとう」
苺谷「このままクヨクヨしてたら藍くんでもぶっ飛ばすからね!!泣いていいのは今日だけ!」
高橋(藍)「……ありがとう(笑)」
苺谷さんに背中押して貰えて
やっぱりこのままじゃだめだと思った
当たって砕けろ、俺
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!