次の日
コンコンコン
▽「おはよう!ってまだ起きてないか」
〇「んん〜……まっすー?」
▽「えっ!?起きてたの?」
〇「うん、確か夜中の2時ぐらいだったかな」
▽「そうなんだ」
〇「そうそう、小山が昨日夜中にこの部屋に来たんだけど、なんでか知ってる?」
▽「小山が!?」
まっすーもびっくりしていた
〇「うん、夜って入れないはずなんだけど」
▽「小山も入院してるからだよ」
〇「えっ、なんで?」
▽「実は……」
まっすーから小山のことを聞いた
さっき驚いてたのはこれでかぁ〜
〇「まっすー、今小山のとこ行ける?」
▽「まず、検査してからな」
俺はどこもいじょうがなく、お昼を早く食べて小山の方へ行った
コンコンコン
▽「小山〜ってまだお昼食べてないのか?」
□「うん……えっ、シゲ!?」
〇「よっ!」
▽「朝検査してどこもいじょうなかったから」
〇「まっすーにお願いして連れてきてもらった」
□「そうなんだ……」
▽「小山〜ちゃんと食べなよ〜」
□「こんなにいらない」
俺はご飯を小山の口元に運んだ
〇「あーん」
□「んん、いらない!」
〇「おっと、危ない」
□「ごめん、なさい……」
〇「ううん、大丈夫だよ」
▽「何しても食べないよ?」
〇「んーでもあれは食べなさすぎでしょ」
▽「そうだけど、いつもこんな感じだし」
〇「もう少し食べないと」
▽「たまに点滴してるし俺もいいかなって思って」
〇「点滴したからいいわけないでしょ!」
▽「そうなのか?」
〇「うん!あっそうだ!」
〇「小山、今度から一緒にご飯食べよ!」
□「えっ?」
〇「俺1人で寂しくてさ〜」
□「うん、いいよ」
〇「じゃあ食べてくれる?」
□「っ……コクッ」
〇「よし!」
▽「シゲすごい!」
小山はいやいやだけど食べてくれた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!