□side
まっすーとシゲに内緒で猫を飼い始めた
名前はみゃ〜と鳴くからみはつけたいよね
それと、からだを洗ってるときミルク色の綺麗な毛並みだった
よし、ミルクにしよう!
□「今日から君はミルクね」
「みゃ〜」
まるで返事をするように帰ってきた
そして1週間たった頃
▽「小山内緒で猫飼ってたのか?」
□「……ごめんなさい」
〇「謝らなくてもいいよ、ただ俺たちに一言言って欲しかったな」
□「ごめんなさい、今すぐ戻してくる!」
俺は雨の中ミルクを抱えて拾った場所にきた
□「ごめんね……ぐすっ……ミルク……ぐずっ」
ミルクを下ろしてあげると走ってどこかに行ってしまった
こんなに呆気なく俺から離れて行くんだ
□「うぅ〜泣、ぐすっ」
〇「小山!いた〜」
▽「もー勝手に外出て行くなよ」
傘を俺の上にさしてくれた
▽「あれ?あの猫は?」
□「俺猫にも嫌われてるみたい……」
〇「そんなことない!」
▽「そうだよ!」
2人は俺のことを抱きしめてくれた
その時……
みゃあ〜みゃ〜
ミルクの鳴き声が聞こえたと思うと俺の足にスリスリしていた
〇side
どこかに行ってしまったはずの猫が戻ってきたのか、今は小山の足にスリスリしている
〇「この猫ちゃん小山のこと好きだって」
□「ほんとに?」
▽「じゃなきゃこんなに懐かないだろ」
□「ふふっ^^*」
〇「ねぇまっすー今笑った?」
▽「やっぱ笑ったよな」
〇「猫で笑ってくれるなら飼ってもいいんじゃない?今まで通り小山の部屋に置いといてさぁ」
▽「うん、俺もそれがいいと思う、もしかしたらこの猫のおかげで俺らの知ってる小山が戻ってくるかもしれない」
小山は今まで笑うことがなかった
でも、猫で笑ってくれるなら飼ってあげてもいいと思う
まっすーもそう思ってくれたみたいで、動物嫌いでも小山のために飼ってもいいと言ってくれた
小山に伝えようとすると
□「ごめんね……ミルクのこともう飼えないんだ……」
〇「慶ちゃんその猫飼ってもいいよ」
□「えっ、でもまっすーが……」
▽「俺も全然飼っていいよ」
□「ほんと?ありがとう!^^*」
また笑顔になった
それから猫以外にも笑顔になってくれて、まだ復帰するのは難しそうだけど徐々に元の小山を取り戻しつつあった
END
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。