第26話

嗚咽が出るほどの、
903
2021/03/06 10:00
Jk
だから、なんで
you
っ…
私が泣きながら睨むと面倒くさそうにため息を吐いた。

こういうところ、本当に私の胸をチクチクと刺激してくる。

めんどくさい女って思われてるだろうな。
Jk
俺、今日は笑顔のあなたを見れると思って迎えに行ったんだけど。
…なにその自分勝手な考え。

私が昨日、一体どんな思いでっ…
Jk
言ってくれなきゃ、わかんない
私の心の声が聞こえてるみたいに、タイミングよく言葉を発するくせに。
you
昨日っ…!!
口を開けたら何故かまた涙も同時にぽろぽろと溢れ始める。
you
昨日っ…おっぱ…見たのっ、、
Jk
眉一つ動かさないおっぱ、何考えてるの?
you
お泊まりっ…楽しみに、してたのにっ…
一度話し始めれば、言いたくないのにどんどん言葉が溢れてくる。
you
彼女っ…お似合いだった……しっ…
嗚咽が混ざってうまく喋れない。
you
朝までっ、帰ってこなっ…しっ、、
掴まれていない右手で必死に涙を拭いながら話す。
you
なのにっ、、私が好きなことっ、面白っがっ、て…、、
もう自分でも何言ってるのかよくわかんない。

こんな泣いたりして、訳わかんないこと喋って、ほんとガキみたいって自分でも思う。

恥ずかしいし、こんなはずじゃなかったのに……


でも今、おっぱに全部吐き出しちゃおうと思った。

そう決めたら、必死に言葉を繋いでいく。
you
おっぱ、のっ…考えてることっ、わけわかんなっ……!!
そこまで言うと、手を強く引かれてそのまま抱きしめられた。

気付くとおっぱの腕の中。

コートからは、外のにおいとおっぱのにおい…それから、わずかに知らない香りがした。

また何故か涙が滲む。

嗚咽が漏れて上下する身体を、おっぱが強く抱きしめている。

少し、痛いくらいに。

これは、なんのハグなんだろう?

慰めのハグ?

謝罪のハグ?

それとも、保護者としてのハグ?
Jk
それだけ?
you
ん"っ…うぅ…っ、
Jk
まだ俺に言えてないこと、ある?
こんな時だけ優しくするなんて、本当におっぱはずるい。

思えば、初めて会った時からそうだった。

言葉遣い悪くて人のこと小馬鹿にしてるくせに、いざというときに優しい。

わかってやってるの?
私のこと弄んでるの?

もう、それでもいいかな…
私はおっぱにとってただのガキなんだから。
you
保護者のくせにっ、、
Jk
うん
you
私のことっ、ドキドキさせたりっ…
してっ、
Jk
うん
you
ガキとか、言うくせにっ、…
Jk
うん
you
かのじょっ、、いるくせにっ、…
Jk
うん
you
俺のことっ…好きだろ、とかっ…
Jk
うん
you
こうやって…優し、くっするの…、
Jk
うん
you
ずるいっ…
おっぱの肩をグーで叩く。

びくともしない頑丈な身体
男らしい背中
私を包むあたたかな腕

大切にしてくれるとこ
私を助けてくれたとこ
自信たっぷりで俺様なとこ

それに、ずっと相槌を打ってくれるこの優しい声。

こんなに泣かされてるのに、自分でも本当におかしいって思うけど。


おっぱの全部が、大好き。

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