午後の授業は、終始ぼーっとしていたと思う。
私がおっぱを好きなのは一緒に住む前から多分バレてて。
誤解からの嫉妬までしておっぱに泣きついて。
怒ったりして慰められて。
海で深い話もしたし、おっぱの家族のことも少し聞けたし、家族御用達の旅館にだって連れて行ってくれた。
夜は甘い言葉もたくさんもらって、"彼女"って言葉に意識して。。
だけど、やっぱり、言われてない。
おっぱって、私のこと好きなの?
本当に私たち付き合ってるの?
もしかして、また私が一人で突っ走ってるか…
もしくは私に合わせて付き合ってくれてるの?
せっかく幸せの絶頂だったのに、考え始めると止まらない。
そこまで大きな不安ではないけど、なんだかモヤモヤして。
はっきりさせたいし、もう勘違いはしたくない。
おっぱに聞きたいけど、、、
スマホのカレンダーを確認する。
今日から続けて当番かぁ…
またすれ違いの生活になりそう。
予想通りなかなかおっぱとゆっくり話せないまま1週間が過ぎた。
その間に試験も返されみんなで一喜一憂し、今年度の登校も残り少なくなる。
春休みになったら、ソアとソジュンとたくさん遊ぶ約束をした。
もちろんおっぱとも出かけたいけど、社会人に春休みはないもんね…。
こういうところでも、ちょくちょく年齢差を感じて少し凹む。
でも、一緒に住んで顔を合わせられるだけでも良しとしなくちゃ。
今日も雨の中一人戸締りをして眠る。
おっぱが帰ってくるのは明日の朝……
きっと私が家を出た後だろうな。
そんな風にいじけながらも、身体が暖まってくるとすぐに夢の中へ入って行くことができた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!