ソアの顔を見て勉強に専念し始めれば、なんだかんだおっぱのことは忘れていた。
それでも寝る前にソアと二人で話しているともちろんその話になる。
そこまで言うと、何々!?と食いつくソアに、おっぱのことについて何も知らないと不安を告げた。
私が少し凹んでいることに気づいたソアが、茶化さないで背中をさすってくれる。
励ましてくれてても、やっぱり最後は毒舌なソア。
でもそんな彼女だから、いつも元気をくれて私を支えてくれる。
二人だと恋愛話や学校の話、試験や噂話など話題に尽きない。
暗くして話している間に、私たちはいつの間にか二人で夢の世界に旅立っていた。
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日曜日の昼過ぎに家へと帰る。
夜勤明けで寝てるかもしれないと、様子を伺いながら部屋に入った。
おっぱはベッドに寝っ転がって、今にも寝そうな感じ。
右腕を顔の上に置いて、なんだかいつもより元気もないように見える。
相当眠いのかな?
心配になって一応近付くと、気配に気付いたのかうっすらと目を開けた。
そう言って寝たまま顔だけこちらに向け、私の目を真っ直ぐ見つめて来るおっぱ。
一緒に、寝る!?
聞き間違いじゃないよね?
片想い高校生の私にはハードル高すぎるって…////
いやでも大人はこれが普通なのか?
てことは、ここで拒んだらダメ!?
また私の悪い癖で一人ぐるぐると脳内会議をしていると、おっぱがふっと鼻で笑った。
そう言いながらスゥと眠りに入っていった。
いつもならもっとバカにするのに、やっぱり今日は元気がないように思える。
それでも私には到底踏み込めなくて。
綺麗な寝顔を側で見ながら、こんなに近いのにこんなに遠い…とまた少し寂しくなった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。