第20話

お泊まり
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2021/02/28 13:23
ソアの顔を見て勉強に専念し始めれば、なんだかんだおっぱのことは忘れていた。

それでも寝る前にソアと二人で話しているともちろんその話になる。
ソア
なんか進展あった!?
you
そんな毎日ないよ…
ソア
彼女は!?
you
それも収穫なし…あ、でもね
そこまで言うと、何々!?と食いつくソアに、おっぱのことについて何も知らないと不安を告げた。
you
一緒に住んでて、やっぱり好きで…でも私、おっぱのこと全然知らないなって。
私が少し凹んでいることに気づいたソアが、茶化さないで背中をさすってくれる。
ソア
でもそんなの、これから知っていけばいいじゃん?
一個ずつ。
you
うん…聞いてみても、いいのかな?
ソア
聞いてみればいいじゃん!
もしうざがられたらそこでやめれば笑
励ましてくれてても、やっぱり最後は毒舌なソア。
でもそんな彼女だから、いつも元気をくれて私を支えてくれる。
you
へへ、なんかお泊まりって楽しい…!!
不思議な感じ。
ソア
もぉ〜あなたはかわいいんだからぁ!
これからはたくさん遊んだりたくさん泊まったりできるね!!
二人だと恋愛話や学校の話、試験や噂話など話題に尽きない。

暗くして話している間に、私たちはいつの間にか二人で夢の世界に旅立っていた。

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you
おっぱ?ただいま…
日曜日の昼過ぎに家へと帰る。
夜勤明けで寝てるかもしれないと、様子を伺いながら部屋に入った。
Jk
ん、おかえり。
楽しかった?
おっぱはベッドに寝っ転がって、今にも寝そうな感じ。
you
あ、ごめんなさい。
寝てて?
Jk
ん。
右腕を顔の上に置いて、なんだかいつもより元気もないように見える。
相当眠いのかな?
you
おっぱ、疲れてる?大丈夫?
Jk
んー…
心配になって一応近付くと、気配に気付いたのかうっすらと目を開けた。
Jk
なに、癒してくれんの?
you
えっ//と…
私にできることある?
Jk
じゃぁ、一緒寝よ。
そう言って寝たまま顔だけこちらに向け、私の目を真っ直ぐ見つめて来るおっぱ。
you
えっ//////!?
一緒に、寝る!?
聞き間違いじゃないよね?

片想い高校生の私にはハードル高すぎるって…////
いやでも大人はこれが普通なのか?
てことは、ここで拒んだらダメ!?

また私の悪い癖で一人ぐるぐると脳内会議をしていると、おっぱがふっと鼻で笑った。
Jk
冗談w
お前のその顔見れて良かったよ…
そう言いながらスゥと眠りに入っていった。

いつもならもっとバカにするのに、やっぱり今日は元気がないように思える。

それでも私には到底踏み込めなくて。

綺麗な寝顔を側で見ながら、こんなに近いのにこんなに遠い…とまた少し寂しくなった。

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