第27話

勘違い
910
2021/03/07 10:00
Jk
落ち着いた?
なかなか泣き止まない私を、落ち着くまでずっと抱きしめてくれていたおっぱ。

コクンと無言で頷くと頭をぽんぽんと撫でてくれる。

本当、こうやって人を勘違いさせるのが上手い。
Jk
あのさ…俺も出かけるの楽しみにしてるって言わなかった?
私の頭の上に顎を乗せながら喋るおっぱ。
you
それは…聞きましたけどっ、、
Jk
お前の気持ち、全然面白がってないけど。
そんなの口ではいくらでも言えるよね、、

彼女いるし、
ガキって呼ぶし、
私に望みなんてないのに、
あんな風に話したりして…

返事をしない代わりに鼻を啜った。
Jk
あと…なに?昨日何を見たって?
ついに来た。
もうここまできたら掘り返さなくてもいいのに…
それでも意を決してもう一度伝える。
you
彼女といるところです…
○○駅の交差点で…
Jk
あぁ…
ほらやっぱり。見間違いなんかじゃないんだ。
また泣きそうになっておっぱの胸に頭を押し付けた。
Jk
お前さ、なんかすごい勘違いしてるんだけど。
相変わらずおっぱが喋るたびに私の頭に音が響く。

なによ勘違いって。
Jk
あれ、姉だから。
you
…!?
思いがけない言葉に驚いて、すぐに身体を離しおっぱを見上げる。
you
でも、お姉さんいないって…!
Jk
兄貴の嫁だよ。
you
へ、…
そんなの、聞いてないっ…!!!
盛大な勘違いをしていたことに気が付いて今更ながら恥ずかしくなる。

おっぱが優しい目で私を見下ろし、頬についた涙を拭った。
Jk
変な顔。
you
ぅう"…
いつものおっぱが私の顔を見て笑う。
帰ってくるなり私が泣き喚いたから、ずっと玄関に立っていた私たち。
Jk
はぁ…とりあえず、、
おっぱが私の手を取って部屋に上がった。

あの高そうなコートだけを脱いで、私に座れと合図する。

小さい子供みたいに泣きじゃくって、その上勘違いも甚だしく不満を言った私。

だんだん冷静になってきて、これは怒られるんじゃ、、と心の準備をしておっぱの前に正座した。

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