第59話

私の気持ち
911
2021/04/13 11:00
you
っ…みんな見てるかもよ?
鼻を啜りながら言ってみる。
私たちの身体はきつく密着したまま。
Jk
見せておけばいい
you
ん…でもおっぱちょっと有名人じゃん、
Jk
今私服だから大丈夫
you
んっ…笑
もう一度あたたかい胸に顔を埋めてからゆっくり腕の力を緩めた。

見上げると、優しい目にちょっと意地悪な口元のおっぱが私を見つめてる。

頬についた涙を指で拭われて、その仕草にも愛が溢れてきた。
you
おっぱ、何で迎えにきてくれたの?
Jk
電話きたから
you
でもすぐ走ってきてくれたでしょ?
そう聞くと、少しバツが悪そうに目線を外してからちゃんと教えてくれた。
Jk
ずっと不安だったから。
もうあなたが帰って来なかったらって…
そんな風に思ってくれることも
ちゃんと伝えてくれることも
どうしようもなく嬉しくて、
満面の笑みでおっぱの手を取った。
you
おっぱ、家に帰ろ?
2人で並んで歩くと本当あっという間に家に着く。

部屋に上がっても私たちの手は繋がれたまま。

昨日一緒に寝たベッドにおっぱが座って、引っ張られた私は足の間に入った。

後ろからぎゅっと抱きしめられると、今までにない空気に今更ながらドキドキする。
Jk
何話した?
you
進路のこととか…
Jk
お父さん大丈夫だった?
you
うん、元気だったよ。優しかった。
思い出すとまた涙ぐみそう。
でもおっぱの温もりでなんとか耐えた。
you
ねぇおっぱ。
Jk
…なに
you
私、卒業したらどうしたらいいかな
私がそう問いかけると、肩に乗ったおっぱの顔が少しだけピクッと動いた気がした。

強く抱きしめられたまま、おっぱの熱い息が首元にかかる。
Jk
あなたはどうしたいの
私は……





you
ずっとおっぱと一緒にいたい。
おっぱの力が強すぎて、少し呼吸が苦しいくらい。

それでもこの腕を離して欲しくなくて、私もぎゅっと握り返した。
you
卒業しても、大人になっても、ずっとおっぱと一緒にいたいっ…
嗚咽混じりにそう言った途端、私を抱き締めていた腕が解かれて肩を掴まれる。

何も考えられないうちにベッドに押し倒されると、唇にあたたかい物が押し付けられた。

自然と目を瞑ってその感覚を頭で昇華する。




あぁ、私今、おっぱとキスしてるんだ…


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