第47話

噛み合わない会話
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2021/04/02 11:00
車の中で嫌というのに何枚かパシャパシャ写真を撮ってくるお兄さんに怒りながら、私たちは少しだけ話をした。
you
あの、どうしてあの店でバイトしてること知ってたんですか?
Jm
どうしてって、そんなの調べたらすぐらわかるじゃん?
当然のように普通じゃないことを言われるから、この人と会話しているとだんだん自分がおかしいのかと思えてくる。
Jm
グガってわかりやすいからさ笑
好きな子できたんだなって気付いてすぐ見に行ったよ。
you
好きな子…?
店長が前に私を訪ねてきたって人の話をしたのは確かテスト前だったから、まだ喧嘩もしてないし旅行も行ってない。

その頃は私のことをご家族にも話してないし、彼女とも言われてない。
you
それ、違う人なんじゃ…、、
私が不安そうに言うと、目を丸くしてキョトンとしたお兄さんがこちらを見てから大声で笑い出した。
you
え、え、なんですか?
Jm
あーっ、、おかしっ…笑
あなたちゃんだよ、大丈夫間違いない笑
そんな笑うことかなぁ?
ほんと会話が噛み合わなくて調子狂う…

未だに納得いかない顔をした私を見て、お兄さんがもしかして、と口を開いた。
Jm
グガがあなたちゃんに一目惚れしてたこと聞いてないの?
you
ひ?…ひとめぼれ?
ひとめぼれって、一目惚れ?

なんですかそれは。
Jm
あーーっ、あいつ隠してたんだ、本当いじり甲斐があって面白い!!笑
かわいいやつ〜〜
そう言ってスマホをいじり出したお兄さんが、
"あなたちゃん、ちょっとこれみて"
と言うから近付いて画面を覗くと、

カシャッ

と音がして2ショットを撮られた。
you
えっ!?
Jm
ふふ、いい写真撮れた。
なんだかわからなくて焦る私に、着いたよと楽しそうに言ってさっさと車を降りていくお兄さん。


遅れて後をついていく私を、少し前で振り返りながら待っているその姿を見て…

あぁ、あの2人は兄弟なんだな

と不思議と納得した。

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