今日もまた、命からがらマンネから逃げ出しクラオンニの元へ。
ゲームDay?そんなの存在するはずない。
ついさっきの子の相談をするために、彼女の元を訪れてるだけ。
廊下を少し早歩きでクラオンニの扉を開くと、既にベッドの上でスタンバイ済みのクラオンニ。
勿論ゲーム機を手にしたまま。
ウォニョンが部屋に入ったことを確認してから、扉を閉めて。
クラオンニのすぐ隣に飛び込む。
そう言ってクラオンニから手渡されたオンニのカトクには、ウォニョンからたった一言だけ送られてきていた。
"オンニ、明日覚えといてくださいよ"
これはきっと...私の事を指してるのかな
翌朝目を覚ますと。
昨日の眠り際に見た景色とはまた違う景色が視界を埋めた。
その視界は久しく見ていなかったもので、隣からは大好きでたまらない子の香りがして。
幸せだなぁ.........
ぼやけた視界がはっきりしてくる頃にはウォニョンが私の上に乗っかっていることに気付きはじめて。
久々のウォニョンのベッドは私を安心させるようにウォニョンの香りで包んでくれる。
私の首から下にあった綺麗な髪を撫で続けていれば、少しムッとしたような顔をして。
途端に私の首からうなじから何かを探り当てるかのようにすんすんと匂いを確認し始めて。
勿論私はクラオンニの部屋で寝てたのだからクラオンニの香りが多少ついている。
襟足が弱いってずっと前から言ってるのに、何度も襟足辺りをうろちょろするウォニョン。
そのせいか彼女が吸い込む度に無意識に体が反応しちゃって、こっちが変な気分になってきちゃう。
全く...私はなんで中学生に欲情なんてしちゃってんの馬鹿馬鹿しい笑
自分の馬鹿みたいな思考を吹き飛ばすように鼻で笑うと、より眉をしかめたウォニョンの綺麗で細い指が私のパジャマに割り込んできて。
大人しく私の腕に入ってきた彼女。
当然私よりも身長が大きいから私が収められてる側なんだけども。
ウォニョンが思い切り腕に力を込めれば自然と胸いっぱいに大好きな香りが入ってきて、さっきとは桁違いの幸せを全身で感じる。
嫉妬させたいなんて馬鹿なことしなくても、こんなにこの子は私を好きでいてくれてるのにね笑
今日も撮影があると言うのに、目を覚ましてからかれこれ約二時間布団の中でいちゃついて。
痺れを切らしたように扉を開いたウンビオンニに軽く叱られてから、二人で準備をして。
オンニは私がコーディネートします!待っててください!と私の部屋に向かっていったウォニョン。
いつもは、カメラの前では、WIZ*ONEの前ではあんなにしっかり者のウォニョンが、
私の前だとあんなに中学生らしくはしゃいで、甘えてくれる。
それだけで私は幸せだなぁ、なんて思いながら、またベッドへ寝転んで。
最年長と最年少に叱られて、また一日が始まる。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!