可愛い可愛いIVEのマンネから励ましの言葉を頂いて、その宿舎の敷居から出る。
...塩、って言われてもな...普通に返信してるだけだしな
ウンビside___
....やっちゃった......
あなたが忙しいのなんて、私が誰よりもわかってるはずだった。
来年上半期にはソロデビューも控えてるし、来年放送のドラマの撮影もあったから。
なんなら雑誌の撮影もあるから、並大抵の忙しさじゃないことくらい、あなたの彼女の私が一番わかってたはずだったのに。
あなたの...メッセージが、塩なことも分かってたのに。
トークルームを見返せば、時折感じる塩の中に埋もれた甘く優しい言葉。
当時の私...ついさっきまでの私は、そんなことも分からずにあなたに酷いことを言って。
解散して、家も離れ離れになって。それでもあなたが少しでも一緒にいたいからとわざわざ私と同棲してくれていたのに。
事務所からも遠い、私の家にわざわざ住んでくれてたのに。
あんなに眠そうな声でも、私が着信をかければワンコールで出てくれてたのに。
ちゃんと、冷たい文面でも、好きって、大好きって何度も伝えてくれてたのに。
私...オンニ、失格だ......
即座に襲いかかる大きすぎる程の後悔。
私を飲み込んでしまうほどの後悔と、隣にいたはずの彼女の体温がなくなってしまった喪失感。
それらから逃げ出すように着信をかけたのは、一番恋愛に疎そうで、一番詳しい子。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。