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第64話

光と闇の心②薮side
その人は、黙って俺らのことを見つめていた。

本当にいたんだ!?
平野
幽霊?


でも、何故だか俺は全く恐くはなくて。

平野
君は誰?どうして泣いているの


いつだったか、ふと誰かに聞いたことを思い出す。

平野
ねっ?力になるから話してみて
紫耀
平野
だって、このひと泣いている
可哀想だよ


人に害を与える霊はいわゆる悪いやつで、そういう霊と遭遇したら恐怖を感じるけれど。

そうじゃない良い霊は遭遇しても怖くはないって、じゃ君は良い霊なんだね。

信乃
浜路
えっ、知っているの?信乃、彼女の
こと
平野
ちょ、いきなり誰と喋ってるんですか!?
ん?
信乃
この者に私の声は聞こえない、お主にだけ


(なぜ?)

信乃
お主は選ばれた者だから
だっ…て
平野
???
信乃
私の代わりとなる八犬士の候補は2人いた1人はお主の友、もう1人は


(まさか、俺!?)

信乃
あの者は里見の二の姫の浜路、
私の許婚だ
じゃ、信乃って殿様の後継ぎだった
わけ
平野
薮…くん?
信乃
なわけないであろう浜路とはまだ里見の姫だと知る前に幼馴染みとして育った間柄
どういう意味?
信乃
その話しはいい、それよりやはりここにいたのだな
えっ
信乃
とつぜん姿を消してしまったので気にはなっていたのだが


(なんかいろいろあるみたい、この人も)

そう思っていると彼女は、ある一点を指差し何か
言いたげな顔をし「なんだろう?」気になりそこ
へ眼を向けると。

平野
二階堂くん?
えっ、見えるの紫耀
平野
はい、あそこに二階堂くんの姿が


(どういうこと?)

それはまるでスクリーンでも見ているかの如く鮮明に映し出されていて誰かを捜しているのか?それともJr.だった頃を思い出し懐かしんでいるのか周囲を見渡している。

その頭上の天井にポカリと開いた白い光のような穴「なっ、なんだよ?あれ」見上げた二階堂の顔が、恐怖で引きつり。

二階堂
お前は誰だ!


何か見えているのか穴に向かい大声で叫んでいて。

二階堂
はっ?なにを言っている冗談はやめてくれ


「誰と喋っているんだ?」そう思った次の瞬間、
身体がとつぜん宙に浮き。

二階堂
やめろ行きたくないって言ってる
じゃん


が、有無を言わさず二階堂は光の中へと引き込まれてく。

これっ…て
信乃
あれは月の道へ続く通路みたいな
もの


(なら、そこを辿って行けば宏光のところへ行けるんだな)

信乃
いや通路はその者を呼んだ者が作った道でしかない


(行けないのか?じゃどうやって探すんだよ)

信乃
我々はその場所を通ることなく行き来できているから知らないのだ
そん…な
信乃
だが月の道は本来、人柱を立てて作るもの
人…柱?
平野
‥‥‥
信乃
そう、そこに誰かの清き魂を置き道を作る
誰か…って?あっ


信乃は、悲しそうな瞳で浜路姫を見つめた。

(まさか、彼女が!?)

信乃
彼らが向こうの世界へ引き込まれた
場所を辿って行けば、浜路の本当の
居場所も分かるのかも知れないな


(それが月の道なんだ?)

信乃
その通り
もう1つ聞いていい
信乃
なんだ?
その道を見つけ全てが終わったら
浜路姫はどうなるの?
信乃
道は役目を終え消えると同時に浜路は昇天するであろう


そうか君は浜路姫が人柱になったことをなんとなく気づいていたんだ、だからこっちの世界に来て手助けしてくれる人を探していた。

(違うか?)

そして俺が宏光を救いたいという気持ちと、信乃が浜路姫を想う気持ちが重なって波長が合い今ここにこうしている俺達は互いに必要とし必然的に出会った。

信乃
私は月の道へ行くことができぬ、だが


(分かっているよ俺なら行ける、そう言いたいんだ)

信乃
お主らの絆・想いがあれば必ず


「なら行こう次の場所へ」そして、2人とも絶対に救い出して見せる。

信乃
有り難う薮殿


時代や住む世界は違っていても大切な人を想う気持ちはみな同じ俺達は心を1つにする、でも。

そのとき俺は気づいていなかったんだ指輪が光っていたことに、それで宏光がどんな思いをしていたのかも。




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朱桜
朱桜
歴は10年を越えカッコ可愛い最年長が大好き“これからもずっと見続けていたい”そんな大切な存在だから想いの全てを物語に紡いでいます。 私が描く作品は絶対にKiさんは右で、その隣にいるのはFさん。 同じような気持ちをお持ちの皆さん、一緒に彼らの世界で浸りませんか。 宜しくお願いします―
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