第15話
思わぬ再会⑧千賀side
「俺、タイムスリップしちゃったみたい」そう思ったのも束の間「お兄ちゃん」いきなり知らない仔に、そう呼ばれたんだよね。
彼女の名前は「ぬい」兄妹2人して旅館をやっている、けど兄貴が海で遭難し独りぼっちになってしまい。
そんな彼女をほっとけなくて、何よりも俺は兄貴と瓜二つらしいから。
(なんでこの時代でも言われなきゃならないんだよ、でも可愛いんだよな気は強いけど、クスッ)
そんなある日のこと、俺は壷の中の水に何かが映っていることに気づき。
(なんだこれ?)
最初は影みたいだったのが徐々にハッキリとして。
(みっ、ミツ!?)
それは凄くリアルな感じだったから俺が現実に起きている事だって理解するのに、そう時間は掛からなかったんだ。
(ごめんニカ、だから知ってたよ、お前が独りでどんな思いをしていたのかも本当はすぐにでも駆けつけたかった。
でも、ぬいに心配かけられなくて俺がいなくなったらあの仔また独りぼっちになっちゃうし。
そしたらニカはミツと合流し正直ホッとしたんだ、しかしあれはビックリした身体が凍ばって声にもならなかったよ)
「ミツが斬られた嘘!?」ってパニックを起こし独り喚いている俺に。
この人が声を掛けてくれ、きっと俺は意味不明なことを言っていたと思う。
けど…
それから暫くすると療養所へ来るように言われ行ってみれば2人がいたってわけさ。
(すっげぇ~嬉しくて俺 ハシャイじゃったけど
お前の言葉は痛かったなぁ)
でもよく頑張った感心する、これからは3人で力を合わせ他のメンバーを捜そう宮田にガヤちゃん横尾さんも、きっとこの世界にいるはずだから。
(タマは…まっ、いいや後で話す)
だから早く機嫌を直してよ話したいことが沢山あるんだから、それまでずっとこうしててあげる。
(お前は俺のシンメだし)
夕日が沈んで行く中、寄り添う2人を見守るかのようにミツは黙って傍にいてくれた。
そして、ここでの1日が終りを告げる。
(明日はどんな日になるのだろう?)
けれど俺らは、まだ自分たちの運命を知らずにいたんだ。
その苛酷なまでの未来を…
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