第152話

エピローグ④北山side
468
2020/02/05 08:42
平和な毎日いつもと変わらぬ日々、それがどんなに幸せなことなのかを俺達はあの経験を通し学んだ。

北山
あっ、くそっ、また湧いて来やがった
藤ヶ谷
なぁ北山、そろそろ俺達さ
北山
うわっ、超腹が立つ!こいつら弱いくせに再生能力があるからよ
藤ヶ谷
‥‥‥


そんな中、藤ヶ谷と俺は相も変わらずキス以上の関係には進まないまま今日まで来ていて。

藤ヶ谷
あの~
北山
よっしゃあ、ふふふっ、ふ~んだ俺様がお前らに負けるわけがない
藤ヶ谷
…はぁ
北山
なに?どうかした溜め息なんかついて
藤ヶ谷
別に
北山
んっ?


(よし、今日のノルマはクリアっと)

北山
じゃ俺はここで、また明日な藤ヶ谷
藤ヶ谷
お前、何しに俺んちへ来ているんだよ
北山
えっ、お前んちに来るのに理由が必要
藤ヶ谷
あぁーもういい、さっさと帰れったく
北山
んん?


数日後、ここはKis-My-Ft2の楽屋。

二階堂
どう、ミツ
北山
何が?
二階堂
ゲームだよ、このあいだ貸したじゃん
北山
あぁ~あれ、まぁまぁかな
藤ヶ谷
嘘つけ
北山
なんか言った?
藤ヶ谷
別に~
北山
またそれ?おまえ増えたよな
その口癖
藤ヶ谷
口癖じゃないもん
北山
じゃ、なんだよ?
藤ヶ谷
教えなーい
北山
はあっ?可愛くね
宮田
まぁまぁ、仲良くいきましょ2人とも
北山
ちっ


数時間後、スタッフがやって来て。

スタッフ
それでは本番いきます皆さんステージへと上がって下さい
千賀
よし頑張ろうって、あれ?
北山
…ブツブツブツ
横尾
どうかした?ミツ
藤ヶ谷
邪魔しない方がいいよ怒られるから
千賀
へっ?
二階堂
ああっ、これ俺が貸したゲームどこ
まで進んでいるんだ?ってええっ!?
玉森
なに?どうかしたニカ


(なんか外野がうるせぇ)

二階堂
まだここなわけ
宮田
最初のステージなんか簡単じゃん


(黙れニカ、宮田)

横尾
ほら行くよ


(横尾さん、もちっと待ってくれ頼むから)

玉森
ミツ
北山
分かっている!
宮田
北やん?
北山
んでも、こいつら打ちのめしても打ちのめしても消えねんだもん
横尾
こいつ…ら?
北山
今度こそ絶対!


(やっつけてやるんだ)

千賀
それってゲームの中の
藤ヶ谷
そう、スライム
宮田
はあっ?
藤ヶ谷
ニカがいけないんだ、こんなもん
貸すからさ
二階堂
俺のせい?
横尾
クククッ、よっぽど悔しかったんだね
藤ヶ谷
笑い事じゃない、ずっとこう
なんだから
玉森
ミツ、仕事


「あと少し、くっ」グイッと、その時タマにゲームを奪われてしまい。

北山
返せって
玉森
仕事だって言ってるじゃん
横尾
終わってからにしな
北山
あと1匹、じゃなきゃまた増えちまうんだもんさぁ
藤ヶ谷
お前、はぁ…


俺の天敵は「スライム」寝ても覚めても、あのときの悔しさが頭から離れず。

北山
なぁ、なぁ~ってば


子供みたいだと言われてもいい、あいつだけは絶対に許せない。

北山
ほれみろ増えちまってるじゃん
藤ヶ谷
‥‥‥


その帰り、ブツブツ俺が言葉を吐くのを黙って聞いていた藤ヶ谷が。

藤ヶ谷
星、綺麗だな
北山
あ、あぁ


突然そんなことを言い見上げた夜空、時々俺らは「月の道」を歌う、あの日のことを思い出しながら。とたん、ギュッと握りしめられた右手。

藤ヶ谷
今日、俺んちへ泊まってかない
北山
へっ?
藤ヶ谷
つうか嫌だと言っても連れて帰る
北山
えっ、ちょ待って
藤ヶ谷
待たない、もう


強引に藤ヶ谷は俺を自分の車に乗せ連れて来られたのは、こいつのマンション。

そして…

北山
待て、待てってば、こういうのは
心の準備っていうのが
藤ヶ谷
いつまで待たせるつもり?俺は十分
に待った
北山
‥‥っ


(んだ…な、ごめん待たせて)

その数時間後、俺は藤ヶ谷の腕の中にいた暖かくて優しい温もりの。

(この匂い大好きだ、1番落ち着くわ)

これからも、ずっと共に歩いて行こう自分たちの夢を高みを目指して俺は満面の笑顔で微笑みかける。

「お前がいるから俺がいる」「俺がいるから、お前がいる」俺たちは変わらない例えこの先に何が待ち受けていようとも。

藤ヶ谷、お前さえいれば俺は輝いていけるから。




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