第26話
自分の役割⑨宮田side
永瀬廉がこっちへ来ているかもしれない、佐久間から話を聞いた俺は心配で堪らず。
(あいつ独りでこの世界にいるのか?だとしたら早く捜しだしてあげないと、きっと心細い思いをしているに決まってる)
DREAM BOYSで共演したときの人懐っこい笑顔が
脳裏をかすめた。
(それにしても、俺と佐久間を繋げた物がコンサートグッズのキーホルダーだなんて、そっちも驚いたよ)
(ってことは、いったい何人の人が俺と繋がっているってわけさ?)
考えただけで苦笑いしてしまう、とは言え俺達がこうして話しが出来ているのは紛れもなくこのグッズのお陰。
つまり、れんれんも誰かと繋がることが出来る何かが向こうにあるはずだ。
聞いた話によれば、あの日NHKで少クラの収録が行われていて最後に一緒にいたのが平野紫耀。
その紫耀が言うに2人でふざけていたら忽然と姿を消してしまったらしい、それが俺のときと似ていた事から佐久間は絶対こっちにいるって言うんだ。
まぁ~それだけじゃ捜す手掛かりにはならないんだけどね、ピカッ!
(おっと、お呼びだ)
(なんで?あの2人そういう関係だったの、いやまだ早い俺だってタマと)
ぶつぶつ、ぶつぶつ独りで呟いていたら。
(えっ、マジで、えぇ~っ)
(げげっ、トッツーもいるのか!?)
(うわっ、この声は薮じゃん!?なんでいるんだよ)
(紫耀はともかくとして宮近まで!?)
(えぇ~っ、如恵留もいるのか!?)
(宮舘まで…)
(あぁ~ははっ、やっぱ阿部ちゃんもいたか)
(そういうこと、ははっ)
(ふ~ん、なんにも言えない…ははっ)
(俺、なんか間違えちゃったかな)
(違う方法で捜せば良かったか)
今更ながらに後悔する、しかし皆で廉の部屋を漁っている姿を思い浮かべると思わず吹き出してしまい。
が、ほほ笑ましくも思った。「あいつらの為にも
少しでも早く見つけなければ」改めて俺は、そう
決心する。
(れんれん何処にいるの?必ず見つけてあげるからね)
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